茶会「無茶会(むちゃかい)」が1月18日、着物専門店「きものほしか和」(熊谷市星川)で行われた。
茶道に興味がある人や、着物好き、子ども連れも気軽に参加できる茶会として、2024年4月の店オープン当時から毎月行っている同イベント。10回目を迎えた。着物でも洋服でも自由な服装で気軽に参加でき、茶道体験を通じて幅広い世代に和の文化に触れてもらう狙いがある。「炉」を備えた店内の展示スペースを茶室に見立てて、季節のしつらえで来客を迎える。参加費は1人500円。
この日は、新春を祝う「初釜会」として、縁起物の「結び柳」と「椿」を床に飾り、掛け軸は「赤富士」、主菓子は「かんだ和彩」(熊谷市桜町)の「魁(さきがけ)」を用意した。「寒さの厳しい1月だからこそ、一服のお茶が染みわたる」と話す店主の阿部正樹さんが茶をふるまい、初参加という親子連れから、着物姿の常連客までそれぞれに茶会を楽しんだ。
基本的な流れは伝えるものの「決まりや手順など難しいことは抜きにして、楽しんでもらえたら」と、正座がしにくい場合は畳に上がらず腰掛けたり、記念撮影したりして柔軟に対応。興味を示す子どもには実際にお茶をたてる体験の機会も提供する。小さな子ども2人を連れて参加した母親は「ずっと参加したいと思っていたがタイミングが合わず、やっと来られてうれしい。子どもたちはお茶とお菓子に興味津々だった」と笑顔を見せる。友人と参加した女性は「お茶会というと敷居が高いイメージだが、気軽な雰囲気で参加できるのは貴重。熊谷にこういう場ができたことはとても価値があると思う」と話す。
阿部さんは「親子で来てくれた小学生(男の子)のお母さんから、お子さんのリクエストで参加したと聞いた時は、うれしい驚きだった。普段はなかなか和の文化に触れる機会はないと思うが、体験を通じて興味を持ってもらえたら」と話す。
次回は2月16日を予定する。