
深谷市の市民有志で構成される「深谷ねぎまつり実行委員会」が2月27日、金沢港クルーズターミナル(金沢市無量寺)で「のと支援物資配布会」に参加し深谷産野菜を届けた。
NPO法人「みんなの畑の会」が開いた能登半島地震の被災者支援のための配布会。金沢近郊に避難する被災者約300人が訪れ、米や野菜のほか、衣類、日用品を受け取った。
深谷ねぎまつりでは、これまで地元農家や市内各地の事業者から提供してもらった「深谷ねぎ」を瀧宮神社に持ち込み、五穀豊穣(ほうじょう)や来場者の健康などを祈願し「福ねぎ」として頒布してきた。2024年は元日の能登半島地震を受けて、「少しでも被災された方々の力になれば」と、「福ねぎ」を100円以上の寄付と引き換えに配布する「復興福ねぎ」として行い、全額を「能登半島地震災害義援金」として寄付した。
今年の深谷ねぎまつりで集まった募金額は約7万円。現地から「野菜がほしい」と声があり、「深谷の野菜で元気のお裾分けができれば。義援金ではなく直接支援したい」と、実行委員会が資金を上乗せしたほか、祭り当日にも出店したミニチュア作家の「金沢美味(おい)しい作家」さんから12万円の寄付を受けて合計約22万円を確保して野菜を用意。「頂いた福を誰かの福にして返す、そんな気持ちで寄付をお願いした」と戸丸義之実行委員長。「深谷ねぎ、ブロッコリーなども含めてバランスの取れた野菜セットを用意し、深谷市民の温かい気持ちと野菜を一緒に届けた」と話す。
2026年も「復興福ねぎ」の取り組みを続けるという。戸丸さんは「笑顔の人が多かったが、暗い顔の人もいた。テレビや新聞だけでは見えない現地のことで、行って良かったと思った。被災地の復興には長い時間がかかる。私たちにできることは限られているが、継続的な支援をしていきたい」と話す。