
深谷市内の「セブン-イレブン」21店で3月21日、地域住民から未使用食品の寄付を受け付け、必要な人へ届ける「フードドライブ」の取り組みが始まった。
「フードドライブ実施に関する合意書」調印式に集まった関係者ら
深谷市がセブン-イレブン・ジャパン、イトーヨーカ堂、セブン&アイ・クリエイトリンクと2016(平成28)年に締結した地域活性化包括連携協定に基づく取り組み。家庭で余っている未使用未開封の食品を各店舗で集め、協力パートナーのNPO法人イエローハーツを通じて、市内の子ども食堂や福祉団体、ひとり親世帯など必要としている人に届ける取り組み。食品ロスの削減にもつなげ、身近な社会貢献活動に参加してもらうことで地域支援の輪を広げる。
受け付け可能な食品は、未開封で破損のないもの、賞味期限まで2カ月以上あるもの、常温保存可能なもの。アルコールや日用品、金銭など、食品以外は受け付けない。
小島進深谷市長は「物価高騰でこども食堂の活動が困難になっている中、このような取り組みは非常に重要」とは話す。セブン-イレブン・ジャパンの鹿沼寿樹さんは「地域とともに生きる社会の実現」というビジョンを掲げて、地域課題の解決に貢献する意欲を示した。
イエローハーツ副代表の田口博康さんは「深谷が生んだ偉人・渋沢栄一翁の『みんながうれしいのが一番なんだで』の言葉のように、フードドライブはみんなの幸せを分かち合うための活動」と話し、地域社会全体で支え合う仕組みづくりが進むことで、「さすが渋沢栄一のふるさと深谷」と言われるような渋沢栄一の目指した社会の実現につながることへ期待を寄せる。
今後も希望する店を募り、順次拡大する予定。