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深谷・中学生がゲームで社会保障学ぶ 人生のピンチに、思い出して

ピンチで生じる困り事や悩み事について、想像し、考えを付箋に書いていく

ピンチで生じる困り事や悩み事について、想像し、考えを付箋に書いていく

 深谷市立明戸中学校で3月2日、3年生を対象にカードゲームを使って社会保障制度を学ぶ授業が行われた。

班ごとに発表する様子。クラス全員で見守った

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 社会保障ゲームは、年齢や職業、家族構成などさまざまなキャラクターに参加者がなり切って、人生のピンチを想像しながら病気や事故などに対応する社会保障制度を知る学習ツール。生徒たちは約50枚のアイテムカードの中から、各自が考える制度や相談窓口を探し当てた。

 班ごとに分かれて架空のキャラクターを1人選び、「家族の病気」や「パニック障害」など、登場人物に降りかかる「ピンチカード」を引いた後、ピンチで生じる「困り事や悩み事」を付箋に書き出して整理した。相談しながら対応する社会保障制度や相談窓口などのカードを当てはめていった。

 少し前に社会科(公民)の授業で社会保障を学んだという3年生は、難しい内容にも積極的に向き合い、活発に話し合う様子が見られた。ピンチで生じる「困り事や悩み事」の付箋には、「学校に行けなくなって勉強が遅れるのが困る」「バイトに行けないからアパートに住めなくなる」「(自分が入院中に)恋人が他の人と付き合ってしまうのでは」「おじいちゃんの介護が必要になるけど、車がない」など次々書く様子が見られ、制度や相談窓口などの「アイテムカード」を探し、「障害って、身体的、知的だけじゃないんだ」と話していた。

 解決案を自由に記入できる「あったらいいなカード」には、いつでも憧れの人が呼び出せるという「デリバリーヤマト君」や「困ったら家賃がただになる」、入院中の食事で「嫌いな魚を食べなくてもいい」などのアイデアが出た。

 深谷市は渋沢栄一の「論語と算盤」の精神を背景に支え合いの社会を目指している。同校の浦部誠校長は「ピンチで生じる困り事や悩み事について、生徒たちからさまざまな考えが出ていて感心した。ピンチの先を想像すること、相談先を知っておくことは大切。制度を理解することで、自分も身近な人の困り事にも気付き、一緒に相談窓口へ行こうと行動できる関係性が生まれれば家庭から地域の福祉アクセスにつながる」と期待する。

 この日は、カードゲームを発案・制作した「SOCIAL CHANGE AGENCY」の横山北斗さんが来校し、生徒たちが積極的に取り組む様子を見守り、考え方や気付きなどをアドバイスした。授業を終えて「皆さんが今後の人生のどこかでピンチに遭遇した時に、『そういえば何かお助けの制度があったな』と思い出してもらう小さなきっかけになるように願っている」と生徒に呼びかけた。

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