3月の北京パラリンピック女子アルペンスキー座位で金メダル3個、銀メダル1個を獲得した村岡桃佳選手が4月17日、JR深谷駅北口から深谷市役所まで凱旋パレードを行った。
村岡選手は深谷市出身で、冬季パラリンピック3大会連続出場。夏冬二刀流のパラアスリートとして知られ、2018年の平昌大会では日本人選手史上最年少の金メダルと日本人選手最多の1大会5個(金1、銀2、銅2)のメダルを手にした。北京大会では選手団主将を務め、冬季パラリンピック日本人選手史上最多となるメダル通算4個を達成。昨年の東京パラリンピックでは車いす陸上女子100メートルで6位入賞を果たしている。
凱旋パレードは、180羽のハトが放たれた深谷駅前をスタート。村岡選手の母校・正智深谷高等学校チアリーディング部の先導で、オープンカーに乗った村岡選手は市役所までの約440メートルを移動した。沿道には4500人が集まり、「桃佳ちゃんおめでとう」という声援には手を振って応えた。ゴール地点では同校吹奏楽部が演奏で出迎えた。
パレードに合わせ、本庁舎内の市民ホールでは展示した平昌と北京パラリンピックの金メダルや競技用具を一般公開した。
村岡選手には、パレード後の報告会で小島進深谷市長が「深谷市スポーツ栄誉賞」を贈り、深谷産農畜産物の各生産者団体が、特産品のブロッコリー、キュウリなどの野菜、ユリの花束、深谷牛10キログラムを贈った。村岡選手は北京・東京の両パラリンピックの報告でエピソードなどを披露。「地元でパレードを開いてもらえ、たくさんの人が絶え間なく手を振ってくれて、多くの人が応援してくれたことを改めて実感し、感謝の気持ちでいっぱい。皆さんの声をじかに聞くことができてうれしく、改めて気が引き締まった。この景色をまた見たいと思う。これからは夏冬二刀流の継続であり第2章の始まり。新たな目標と夢に向かって期待に応えられるよう全力で取り組んでいきたい」と意気込む。「街で私を見かけたら気軽に声をかけてほしい」とも。