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行田の大学生がコーヒー移動販売で出店 自転車で営業

武蔵国埼玉郡忍(現行田市)に藩庁を置いた譜代藩「忍藩」の「忍」の字を店名に入れた「忍乃珈琲」。地元愛が詰まっている

武蔵国埼玉郡忍(現行田市)に藩庁を置いた譜代藩「忍藩」の「忍」の字を店名に入れた「忍乃珈琲」。地元愛が詰まっている

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 「忍乃(おしの)珈琲」が7月9日、行田市役所本庁舎(行田市本丸)の正面入り口前の広場で出店販売を行う。

移動式フードバイクに加工した電動3輪自転車

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 行田在住の大学生・薄島春希さんが自転車でコーヒーの移動販売を行う同店。自転車の前部分に荷箱を付けた全長約2.2メートルの電動3輪自転車を改造した移動式フードバイクを使い、出店販売時は間仕切りパネル、キャンバス屋根を取り付ける。

 提供するコーヒーメニューは、市内のコーヒー専門店「直火焙煎珈琲(じかびばいせんコーヒー) まめや 忍」の豆を使ったハンドドリップコーヒー。「オリジナルブレンド」(中いり)「キリマンジャロ」(中浅いり)「マンデリン」(深いり)など1杯500円。注文を受けてから一杯ずつ丁寧に入れる。オリジナルブレンドはアイスコーヒーも用意している。

 行田で生まれ育った薄島さんは、高校時代から市役所近くの飲食店でアルバイトを経験。当時近所にオープンした「まめや 忍」(行田市忍)を訪れたことからコーヒーの魅力に気付いたという。大学進学後も通い続けた薄島さんは「卒業までの単位を取得できたら雇ってもいい」というオーナーの言葉に発起して2年次までに単位取得。昨年から「まめや 忍」で働き始めた。

 自分の店を持つことを考えるものの、店舗やキッチンカーには維持費がかかる。「まずは低コストで始めたい」と今年1月に自転車を購入し、加工を経て5月16日に市役所前へ初出店。毎週火曜に出店し、4回目の出店となった6月25日は、朝から気温が高くなり、アイスコーヒーを求める客が多かった。ハンドドリップで入れたコーヒーに氷を浮かべて提供する間、薄島さんは地元の話題やコーヒーのことなど、客との会話を楽しむ余裕を見せ、「いろいろなお客さまとの会話が楽しい」と話す。「イベント出店のお誘いも頂いているので、出店場所に合わせて、アピールの方法を考えていきたい。大学4年で就職も考えているが、将来的にはコーヒー販売を続けられれば」とも。

 営業日はインスタグラムで知らせる。

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