熊谷の秋の味覚と物産を紹介・販売する「熊谷市ウェブ産業祭」が11月21日、公式サイトで始まった。
毎年、熊谷スポーツ文化公園で行われる「熊谷市産業祭」は、地元の農業をはじめ商業、工業の地産地消推進、消費拡大、地域活性化を目的とし、市内のさまざまな組合・団体・商店100店以上が出店。昨年は同時開催のうどんサミットと合わせ、14万人の来場者で賑(にぎ)わった。今年予定されていた「第16回熊谷市産業祭」は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から中止となり、代わって人と人との接触を伴わない、インターネットを活用した「ウェブ産業祭」を実施することにした。
サイト内では動画による出店者PRコンテストと、送料総額50万円まで送料無料のオンライン商品販売など、ウェブならではの企画を提供。妻沼聖天山石舞台で録画した妻沼小学校4年~6年生27人による金管バンドの演奏を配信している。
「PR動画コンテスト」の参加は14団体。活動や開催イベントの紹介、店のPR、菓子製造の様子など、それぞれ趣向を凝らしたものがそろい、視聴者に再生回数と「いいね」数で応援してもらう。「オンライン商品販売」は11店舗が参加。ゴボウ、ネギなど妻沼産の野菜セットや特産の大和芋、卵、ローストチキン、うどん、蜂蜜、五家宝やサブレ、大福などの菓子、地酒、クリスマス用の寄せ植えやアレンジメントの花など、全27品を販売する。同時に限定数抽選で進呈する「熊谷産なのはな油」を用意。使用した料理写真などをSNS発信することと、アンケート回答を条件に無料で出品している。
毎年「甘くておいしい」と好評で行列ができるりんごの「長野県山ノ内町認定農業連絡協議会」も町のPR動画と販売店舗で参加。注文を受けてからもぎ取る新鮮なリンゴが直送される。「幻の黄色いりんご」も用意。
熊谷市産業振興部農業振興課 島村博文地産地消担当副参事は「『新しい生活様式』での『ウェブ産業祭』を通じて、市内の産業・食文化などを市内外の消費者に広くPRし、地元の魅力の再発見につなげたい」と話す。「例年の集客イベントより参加団体数は寂しいが、おなじみの店の動画を楽しみ、送料無料で重い荷物の心配もなく買い物ができる。年末の贈り物にも利用してもらえれば」とも。
12月20日まで。