熊谷駅に停車する上越新幹線オール2階建て新幹線車両「E4系 Max」が10月1日、定期運行終了の「ラストラン」を迎える。
9月2日の号外「Maxとき たにがわ定期運行終了」熊谷駅通信
1997(平成9)年12月に東北新幹線でデビューした「E4系 Max」。最高速度時速240キロ、16両編成時1634人の定員は高速車両として世界最大の定員数を誇る新幹線車両。列車名は「Maxとき」と「Maxたにがわ」があり、熊谷駅に停車するのは各駅停車のみ。1日13本が熊谷駅に止まり通勤通学や旅行に利用されてきた。E4系の引退により新幹線から唯一の2階建て車両が姿を消す。
熊谷駅では今年2月に熊谷駅通信「ありがとうMaxとき たにがわ」の号外を掲出してE4系Maxの引退が迫ることを利用客に知らせ、デビュー23年の軌跡、熱い思いを語る社員の言葉を伝えた。今月初めにも「Maxとき たにがわ定期運行終了」の号外を出し、ラストランを迎える車両の「イチオシ座席」や「オリジナルグッズ」を紹介。ラストランに向けて利用者からメッセージを募集し、現在新幹線改札内コンコースにある展示コーナーや新幹線ホームに向かうエスカレーター付近に展示している。
JR東日本は「E4系 Maxに初めて乗ったときのワクワクを覚えていますか?」と呼び掛ける特設サイト「Thank you! Max!」を設置し、ツイッターアカウント「Maxラストラン」ではラストランへの思いと各駅からのメッセージを発信した。8月23日、熊谷駅からの投稿は「熊谷駅 ありがとう」と1文字ずつ書かれたうちわを手にした駅員らの写真と惜別のメッセージという内容。熊谷駅社員らは「多くのお客さまを目的地まで案内してくれました。お疲れさま、そしてありがとう」との思いを込めたという。ツイートには「熊谷駅から何度も乗りました」「自分がはじめて新幹線を目にした場所が熊谷駅でそれがMaxだった。自分が電車を好きになるきっかけを作ってくれたMax」(以上、原文ママ)の返信があった。
駅構内の展示では利用者から「2階からの景色は最高でした」「地面(ホーム)スレスレを走る1階も最高!」「仕事に遅れそうな時は、いつもあなたに助けてもらいました。おつかれさまでした」「ありがとう。毎日の通勤が楽しかったです」「(案内放送)2階建て16両で参ります、もう聞けないですね。さみしい限りです」(以上、原文ママ)といった声があった。