渋沢栄一翁没後90年の命日に当たる11月11日、深谷駅が一夜限定で藍色にライトアップされた。
没後90年の祥月命日で青淵広場に立つ渋沢栄一翁銅像も藍色に。献花台と花も用意された
「近代日本経済の父」と呼ばれ、新1万円札の肖像に選ばれた深谷市出身の渋沢栄一。明治時代、建築材料としてレンガの普及に大きく関わり、深谷市で製造したレンガを鉄道で東京へ運んだ。東京駅に深谷市産のレンガが使われていることから、同市は1996(平成8)年、深谷駅舎を東京駅のモチーフでデザインし改装した。
ライトアップは没後90年の祥月命日に合わせて深谷市内で行われたさまざまな催しの一つ。きっかけは渋沢が初代会頭を務めた東京商工会議所企画の東京タワーのライトアップから。「逆境の時こそ、力を尽くす」との渋沢の精神を受け継ぎ、医療従事者をはじめ事業者、新型コロナ禍に立ち向かう全ての人へ応援の気持ちを込めて一夜限定で行われた。深谷駅は渋沢のシンボルカラー「藍色」にライトアップした。
市イメージキャラクターのふっかちゃんや小島進深谷市長をはじめ集まった市民らのカウントダウンで、17時15分に点灯。渋沢家が深く関わっていた「藍染め」の藍色に輝くと周囲から歓声と拍手が上がり、カメラを向けて記念撮影する姿があった。
同日、深谷駅前の青淵広場に立つ渋沢栄一翁銅像も藍色にライトアップ。銅像前には献花台が設置され、訪れた人たちが献花し手を合わせていた。