熊谷にゆかりの書家50人の新作年賀状を集めた「第2回年賀状展」が現在、熊谷市の「梅林堂箱田本店」(熊谷市箱田、TEL 048-521-4651)で行われている。
展示は「熊谷市書人連盟」50人による年賀状書作品で、主に2022年の干支(えと)「寅(とら)」をテーマに書かれ、作風はさまざま。文字や絵で描いた虎や紙を切り貼りして立体的に仕上げたものなど、一枚一枚の年賀状に作者それぞれの思いの詰まった作品が並ぶ。執筆した「甲骨文字」の説明や、「作品の言葉」である「慶祝元旦」「虎視眈々」「頌春獻壽(しょうしゅんけんじゅ)」などの四字熟語の意味と作者のコメントも添えられている。
連盟は1949(昭和24)年に創設。72年間の活動を通して熊谷市や近隣市町村の人々に書を「親しみやすい芸術」として普及してきた。市内29カ所の公共施設で作品展を開催するなど「身近な芸術」としての書道文化を支えている。
1864年創業の老舗菓子店「梅林堂」は、2012(平成24)年から「未来ある芸術家を応援したい」と「梅林堂ギャラリー」を企画。シャドーボックスや絵画、書道などを店舗に飾り、若手デザイナーと共に商品のパッケージ作りなども行っている。箱田本店のほか、北本東間店、菖蒲店、東浦和店で地元芸術家などの作品展示を行っている。
栗原久直常務は「年賀状展の企画は熊谷市書人連盟の『多くの人に書を親しんでほしい』という思いと『作品制作に励む書道家の皆さまを応援したい』という当社の思いから実現した。どれも素晴らしい作品ばかりで見ていると温かい気持ちになる。来店するお客さまに芸術に触れてほしい」と話す。「2022年の年賀状の参考にしてもらえれば」とも。