
「古代蓮(はす)の里」(行田市小針)で現在、市指定天然記念物「行田蓮(古代蓮)」のハスが開花の見頃を迎えている。
「古代蓮の里」は広さ14ヘクタールの敷地を有し、市指定天然記念物の行田蓮をはじめ、42種類約12万株のハスが毎年花を咲かせる関東有数のハスの名所として知られている。園内には「古代蓮池」や世界のハスを集めた「世界の蓮園」などがあり、例年6月中ころからさまざな品種のハスが次々と開花する。
6月26日現在、行田蓮(古代蓮)は園内中央に位置する「古代蓮池(東・西)」ではハスが開花の見頃を迎えているが、他の池ではまだつぼみも多く、これから本格的な開花を迎える。同園を管理する行田市産業・文化・スポーツいきいき財団によると、見頃は6月下旬から7月下旬の予想という。ハスの花は早朝に開き始め、7時~9時の時間帯が最も美しく観賞できる。午後になると花が閉じてしまうため、午前中の早い時間帯の来園を勧めている。主事の松村康平さんは「今年のハスは、例年と比べて花や葉の背丈が低めなようだ。観賞しやすく花の写真を撮りやすいのでは」と話す。
財団によると、行田蓮は1971(昭和46)年に行われた公共施設の建設工事の際、地中から偶然出土した種子が自然発芽して開花したもので、その後の調査により、およそ1400年から3000年前のハスと推定されている。現代によみがえった古代のハスを一目見ようと、毎年多くの観光客や写真愛好家が訪れる。「園内の木道は滑りやすくなっている。写真撮影に夢中になり、携帯電話を落としたり、足を踏み外したりする方も毎年いらっしゃるので、ぜひ足元に気をつけながら周囲の景色とともに安全に楽しんでほしい」と呼びかける。
ハスの開花から8月3日まで駐車場有料(5時~15時)。駐車料金は、軽・普通車=500円、中・大型自動車=1,500円。営業時間は、古代蓮会館=7時~16時30分・売店=7時~16時、うどん店=9時~14時。古代蓮会館入館料は、大人=400円、小人=200円。行田駅から有料シャトルバスも運行する。