
熊谷市内で7月1日、「熊谷うちわ祭 公式ガイド2025」と「みどころマップ」の配布が始まった。
例年とは異なるイメージの公式ガイド&マップ。手に取りやすいサイズも注目ポイント
熊谷の夏を彩る「熊谷うちわ祭」は7月20日~22日の3日間開催する。祭りの運営を担当する「令和7年年番町 第弐本町区」は今年、「江戸時代から続く伝統と未来への新たな一歩」をテーマに掲げ、サステナブルな運営体制の構築と世代を超えた魅力発信で「変わらぬ熱気、進化する祭」の実現を目指すとし、来場者目線でガイドとマップを制作した。
第弐本町区副大総代の折原芳郎さんは「今年は観光協会と連携し、一般の方、初めて来場される方にも分かりやすい冊子型ガイドを作成した。従来のパンフレットでは伝わりにくい部分もあった祭りの全体像や見どころを、イラストと短めの文章でまとめている。市外からの来場者にも手に取ってもらい、熊谷の祭り文化を知ってもらえれば」と話す。
公式ガイドブック2025年版はB6冊子、オールカラー16ページ。祭りの歴史や由来から3日間の詳細な行事日程、山車・屋台の特徴、参加方法まで網羅的に紹介する。各日のハイライトが時間と場所と共に詳述され、初めての人でも計画的に祭りを楽しむことができるようになっている。特に今年は第弐本町区の山車人形「手力男命」の作者が松雲斎徳山の真作であることが専門家の鑑定で判明したという歴史的発見も盛り込んだ。
A3サイズの「みどころマップ」は、明るい色合いと手描き風のイラストで親しみやすさを持たせた。一目で主要なイベントスポットや祭り初日の昼の巡行ルートが分かるように工夫。表面は「曳っ合せ叩き合い(ひっかわせ)」や「途上奉幣祭」など主要イベントの時間と場所を案内する。裏面は、交通規制図、臨時駐車場、トイレの場所などの実用情報を案内。全12の山車や屋台が何時にどの辺りにいるかを示した20日の巡行ルートを掲載する。このほか、公式ウェブサイト、祭り期間中に営業する店をまとめたグルメマップに誘導するQRコードも掲載する。
折原さんは「観光協会と組むことで、専門的な視点を取り入れられるだけでなく、年番町区の役割も効率よく分担することができる。運営ノウハウをこれからも蓄積していき、持続可能な形で祭りを未来へ継承していく体制を築きたい」と話す。
ガイドブックとマップを5万5000セット用意し、熊谷駅観光案内所や祭り期間中に開設する「行宮(あんぐう)」をはじめ、熊谷の全小中学生にも学校を通じて配布する。