
「関東一の祇園」として知られる「熊谷うちわ祭」が7月20日、熊谷市の市街地で始まった。
毎年7月20日~22日の3日間にわたって開催される八坂神社の例大祭で、江戸時代中期から続いている。
初日は6時から「渡御祭(とぎょさい)」が執り行われ、八坂神社での「発輿祭(はつよさい)」に始まり、市内4カ所を巡る「途上奉幣祭」を経て、お祭り広場の御仮屋にみこしを安置する「着輿祭(ちゃくよさい)」まで約6キロの道のりを3時間かけて各町内の若者たちがみこしを担いで歩いた。夜は熊谷駅正面口に12基の山車・屋台が集結。熊谷駅を背に全町が横一列に整列しておはやしを響かせ、「初たたき合い」が行われた。
かつて商店が祭り期間中に疫病よけとして赤飯を振る舞っていた風習が、後にうちわを配るように変化したことに由来するという。
2日目の21日は、17時から「巡行祭」が行われ、国道17号線で全12基の山車・屋台がみこしと共に一列になって巡行。最終日の22日には20時から祭りの最大の見どころである「曳っ合せ(ひっかわせ)たたき合い」が行われ、山車・屋台が「お祭り広場」に集まる。20時30分からの「年番送り」で、本年度の年番町から来年度の迎え年番町へ年番札が送り渡され、「還御祭」 でみこしが八坂神社へと戻り祭りを締めくくる。
初たたき合いを前に、祭りの総責任者を務める「令和7年 年番町 第弐本町区」の松本邦義大総代は来場者に向けてあいさつし、熊谷うちわ祭を堪能して楽しんでほしいと呼びかけた。