
女子ラグビーワールドカップ2025イングランド大会の開幕を前に、日本代表「サクラフィフティーン」に選出された熊谷市のNPO法人「ARUKAS KUMAGAYA(アルカス熊谷)」所属の選手6人とコーチ1人を激励する壮行会が7月31日、熊谷スポーツホテルPARKWINGで行われた。
8月24日、シネティアラ21で初戦(アイルランド代表対日本代表)のパブリックビューイングを行う。(事前申し込み制)
選ばれたのは、阿部恵、今釘小町、大塚朱紗、
公家明日香、長田いろは、吉村乙華の6選手と谷口令子アシスタントS&Cコーチ。会場には関係者とアルカスメンバーら総勢100人が駆け付け、世界へ挑む7人の戦士たちに熱いエールを送った。
日本代表のキャプテンを務める長田いろは選手は「(代表チームは)ここまでアタックの決定力やトライを取り切る力が課題だったが、今年に入ってからスコアやトライ数が増え、チームの成長と良い準備ができていると感じる。まずは予選突破、そしてベスト8以上を目指したい」と意気込む。日々の練習では、一つ一つのスキルを細部まで丁寧に積み上げているという長田選手。「地域の方々の応援が大きな力になっている。熊谷の皆さんにはぜひパブリックビューイングで応援してほしい」と呼びかける。
公家明日香選手は、立正大学在学中に産声を上げたアルカスで育った生え抜きの選手。「熊谷にいなかったらここまでラグビーを続けてなかった。ラグビータウン熊谷、アルカスで育ち、日本代表の一員として選ばれたことに、言葉にできない思いがある。支えてくれた皆さんへの感謝の気持ちを、ワールドカップという最高の舞台、全力プレーで示したい」と力を込める。プレーのリスタートに注目してほしいという公家選手は、セットプレーを起点に試合の流れを作り、チームに勢いをもたらすプレーを意識しているという。「初めてのワールドカップだが、一つ一つのプレーを丁寧に、集中し、全局面で相手に負けない気持ちで挑む」とも。
「攻撃的なアタックで見る人に迫力を伝えたい。支えてくれるファンや地域のために、結果で恩返しする」と大塚朱紗選手。阿部恵選手は「アグレッシブな攻守と、チャンスを演出するパスで、チームを勝利に導く」と誓う。吉村乙華選手は「熊谷は地域全体がラグビーに力を注いでくれる。全力で応援してくれる環境が、とても大きな支えになっている。自分の強みはタックルやスティールのようなコンタクトプレー。ミサイルのような勢いあるプレーを見てほしい。大きな相手にも臆せずコンタクトし、皆さんに勇気や感動を届けたい」と話す。
今釘小町選手は「メンバーの高いレベルに刺激を受け、日々、プレーの質やこだわりが高まっている。自分の強みはキックとラン、キックで前に出てチームに貢献したい。ワールドカップは2回目で、前回は緊張で満足なプレーができず後悔が残ったので、自分のプレーに集中しワールドカップを楽しみたい」と笑顔を見せる。
2022年まで選手としてプレーし、現在はコーチとしてチームを支える谷口令子アシスタントS&Cコーチも代表チームスタッフに選ばれた。「選手たちはアスリートとしてだけでなく、人間性も高められる環境にいる。選手に一番近い存在としてベスト8以上の目標を全力で支えたい」とほほ笑む。
壮行会で同NPOの後藤素彦理事は「選出された選手たちは決して体格に恵まれていたり順風満帆な道のりを歩んでいたりする訳ではなく、時にはケガと戦い、思うようにいかないことや人一倍大きな壁にぶつかるなど、多くの困難を乗り越えて来た。今日この会場に集まった総勢100人、またアルカスに所属する選手100人の気持ちを一つにして、代表選手をイングランドの地へ送り出したい」とあいさつした。
日本代表メンバーは、8月2日にイタリアへ向けて出発。本大会は8月24日のアイルランド戦(日本時間20時~)、31日のニュージーランド戦(日本時間22時~)、9月7日のスペイン戦(日本時間20時~)に臨みます。