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行田でサカぐチタカユキさん作品展「妖怪祭」 「だるまやくるぞ」絵本原画も

「遠くから、近づいて、自由見て楽しんでもらいたい」(サカぐチさん)遊び心から、サインのように、ひらがなの「ぐ」や笑顔などを絵のどこかに隠しているという

「遠くから、近づいて、自由見て楽しんでもらいたい」(サカぐチさん)遊び心から、サインのように、ひらがなの「ぐ」や笑顔などを絵のどこかに隠しているという

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 行田市在住の「絵描き」で絵本作家の「サカぐチタカユキ」さんによる作品展「妖怪祭 ~ぐっ産展5~」が9月7日、行田市産業文化会館(行田市本丸)アートギャラリーで始まった。

大きな作品はロール状の紙を少しずつ広げながら描くスタイルで「完成するまで全体像は見えない」(サカぐチさん)という

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 サカぐチさんは長年、妖怪をテーマに描き、個展や公募展を中心に作品を発表。昨年、「だるまやくるぞ」で第12回絵本出版賞大賞を受賞し、絵本作家としても活動している。

 会場には妖怪を中心とした絵画作品のほか、「だるまやくるぞ」の絵本原画など約60点を展示。妖怪になりきることができる顔出しパネル、「だるまや」の顔を自由に塗れるぬりえを用意。絵本やポストカードの販売も行う。

 サカぐチさんは「怖いより面白い妖怪を描きたい。妖怪は悪い怖いって、それは人間が勝手に決めた事。彼らは肉食動物が草食動物を食べるように当たり前のことをしているだけ。悪いことをしようとしているわけではない」と話す。「(展示作品は)近くから、遠くから、自由な見方で楽しんでもらえたら」とも。

 「子どもたちの反応が創作の源泉になっている。子どもはつまらなければ『つまらない』、怖ければ『怖い』と正直に言ってくれる。それが次の創作につながる」とサカぐチさん。妖怪を描いた作品から偶然生まれた「だるまや」も、絵を見た子どもの反応が良かったことからストーリーを深めて絵本になった経緯があるという。「いやだいやだと言っていると だるまやくるぞ 気をつけろ!」と始まり、自身が子どものころに通った駄菓子屋「だるまや」の名を冠したキャラクターを、「野菜は苦手、食べるの嫌」という子どもの心理を絵本のストーリーに発展させた。

 「だるまや」原画展は今回で5回目。サカぐチさんは「書店に置いてもらうのも大変な時代。原画展やワークショップを通じて直接読者と出会えることがうれしい。特に子どもたちに楽しんでもらいたい。面白いでも怖いでもいい、何かを感じてくれれば」と来場を呼びかける。

 開催時間は9時~16時30分。入場料は、大人=300円、中学生以下=100円、未就学児無料。10月11日は14時から、絵本の読み聞かせとサイン会、ポップスバンド「MINX ZONE」による「弾き語りライブ」を行う(当日先着60人に参加券配布)。10月26日まで。

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