ストリートピアノが4月1日、行田市の「コミュニティーセンターみずしろ」(行田市本丸)に設置された。
行田市商工センターのストリートピアノ(行田市立北河原小学校から移設)
設置されたのは、2022年3月に閉校した行田市立須加小学校で1971年(昭和46)年から使われていたヤマハ製アップライトピアノ。同校の閉校に伴い、市内での有効活用を目的に「ストリートピアノ」として同施設玄関ホールに移設した。
3日には、市内の音楽団体「行田アンサンブル協会」のメンバーらがオープニングコンサートを行い、ピアソラの「リベルタンゴ」のほか「チャールダーシュ」「情熱大陸」などを披露。建物内から聞こえてくるピアノやバイオリン、打楽器の音に引き寄せられるように、公園の花見客やイベント客らも集まった。
たまたま居合わせたという2人の女性は「暗いニュースで気分がふさぐことも多いが、ピアノの音に心が和んだ」「外で音楽を聞くのも久しぶり。癒やされた」と話していた。行田市市民生活部地域活動推進課の酒井春彦課長は「コミュニティーセンターは子どもからお年寄りまで多世代が訪れる地域交流の場。音楽を通じて交流も広がるといい。気軽に弾いて、皆さんに音楽に親しんでもらえれば」と話す。
市は、同じく3月で閉校した市立北河原小学校のグランドピアノをストリートピアノとして市商工センター(忍)に移設。以前から利用者に開放している「古代蓮会館」(小針)のグランドピアノと合わせて、市内のストリートピアノは3台となった。
利用時間は9時~21時30分。演奏マナーを守れば1日30分以内に限り誰でも自由に弾くことができる。同館は水曜、祝日の翌日休館。