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熊谷で「ベジクマルシェ」 生産者と飲食店がコラボ、地元野菜PR

各店の前に掲出されたコラボメニュー紹介

各店の前に掲出されたコラボメニュー紹介

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 「ベジクマルシェ」が10月16日、中央公園(熊谷市宮町)で開催された。主催は熊谷青年会議所。

熊谷産青パパイヤの普及活動を行っている熊谷産青パパイヤ研究会

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 「ベジクマ」は、熊谷産野菜のブランド化を目指す取り組み。地元野菜を地元飲食店が使うことで地産地消のサイクルを生むと共に、生産者から消費者へ野菜が届くまでのストーリーを伝えて市民に共感してもらい、地域ぐるみの応援へつなげる。

 同青年会議所では今年7月、地元の生産者と飲食店をマッチングさせる試食会「ベジクマッチング野菜体験」を行い、地元野菜の魅力を改めて知る機会を設けた。市内飲食店の協力で既存メニューに熊谷野菜を使ってもらったり、熊谷野菜を取り入れた新メニューを開発してもらったりして試作準備を重ね、同マルシェで販売することになった。

 出店したのは農園や種苗店、熊谷産青パパイヤ研究会など6事業者と市内の飲食店18店。各店のテント前には、熊谷産野菜を提供した事業所名と提供野菜名、メニュー名を写真付きで表示し、ひと目でコラボのペアが分かるように配置した。訪れた人は初めて出合う野菜の名前や形、メニューについて店の人に尋ねたり、説明を受けたりなど、会話を交わしながら購入していた。

 会場では、野菜ソムリエの牧野悦子さんによる「親子で学ぶ野菜セミナー」が行われたほか、規格外で市場に出せないロス野菜を使った「せり市体験」も行われた。せり市体験では、30枚つづりで1人300円分のチケットを手にした参加者たちが、入札業者になったつもりで掛け声をかけ、お互いに出方をうかがうなど駆け引きしながら次々登場する野菜に値段を付けた。

 妻沼茶豆を使った商品を販売した御菓子司「花扇」の高橋功典さんは「今回『ずんだ餅』を用意したが妻沼茶豆を知る人は少なかった。まだ知られていない地元の野菜がある、機会があればまた出店したい」と話す。「母めし食堂のうカフェ」の小林由紀子さんは「お客さまの反応が良かった。熊谷のおいしい野菜を農家さんと一緒に広めたい」と笑顔を見せる。

「熊谷産青パパイヤ研究会」メンバーの森田志津子さんは「予想以上に反響があった。当初用意した60個の青パパイアが完売し途中で追加するほどだった」と話す。隣のブースではタイ・ベトナム料理の店「バックパッカーズランチ」が青パパイアを使ったメニューを提供。「野菜と野菜を使った商品の両方を提案する店舗配置が功を奏した」と笑顔を見せる。

 来場者数は約1000人。運営テント前には来場者がシールで答えるアンケートボードを設置し、イベント終盤には「ベジクマの生産者を応援したい」「ベジクマを使った飲食店に行きたい」「農業について勉強したい」という設問に対して肯定する赤いシールでいっぱいになった。金子峻昌実行委員長は「うれしいアンケートの結果となった。マッチングするまで難しかったがこうして市民の皆さんにお披露目できてホッとしている。今後もこの取り組みを継続するための方法を考えたい」と意欲を見せる。

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