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熊谷でタレント・俄然風太さんが講演「トランスジェンダー・性の多様性への理解」

ラジオ収録番組の衣装という真っ赤なウィッグと和装ドレス姿で会場に駆け付けた風太さん

ラジオ収録番組の衣装という真っ赤なウィッグと和装ドレス姿で会場に駆け付けた風太さん

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 タレントの俄然風太(がぜんふうた)さんが5月26日、講演「トランスジェンダー性の多様性への理解」を熊谷の男女共同参画推進センター「ハートピア」会議室で行った。主催は「くまがや共同参画を進める会」。

会場で紹介した「心が男性同士のカップルに宿った新しい命とふたりの選択」は、トランスジェンダーの友人を取材した作品

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 風太さんは、熊谷市内でゲイバーや居酒屋などを経営しながら、音楽ライブの企画運営やテレビラジオに出演するなどの活動を展開。自分自身の経験から、「性」に理解のある社会を目指す講演活動も行っている。

 風太さんはこの日、性的指向(LGB)と性自認(T)、全ての人の性のあり方を人権として考える「SOGI(ソジ)」について説明。「性のあり方」にさまざまな組み合わせがあることを話した。風太さんは「教師からオカマとからかわれ、表面では笑っていたが心の中には葛藤があった」と学生時代を振り返ったほか、社会人になってパートナーと部屋を借りようとして入居拒否を受けたことを明かした。参加者たちはうなずきながらメモを取り聞き入っていた。

 「周囲の行動が予期せぬ形で相手を傷つけているかもしれない。互いの違いを認め合い、思いやりを持って接して」と風太さん。「カミングアウトされたら、まず話してくれてありがとうと伝えて、話してくれた気持ちを受け止めてほしい。何かできることはないか聞いてみてほしい。勝手に他の人に伝えないことも大切」と呼びかけた。

 後半は、トランスジェンダーの友人を取材した作品「心が男性同士のカップルに宿った新しい命とふたりの選択」を会場で紹介した。原稿を読み、ナレーションを務めた風太さんは、子どもを授かった2人の喜びや気持ちの変化にほほえみながら、想像していなかった臨月間近の死産という場面では涙をこらえるように声を詰まらせる一幕もあった。

 風太さんは「性別に関係なく人として生きていくことはどういうことか、参加者の皆さんは心を揺さぶられる瞬間があったと思う。誰もが自分らしく生きられる社会を実現するためには当事者である私たちが声を上げて、心を開いて近づいていかなくては。一緒に世の中を変えていきたい」と話す。

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