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深谷「旅館 きん藤」がリニューアル 宿泊に特化し、くつろぎの空間提供へ

リニューアルした「旅館 きん藤」。6代目の石川克正さん(左)と妹の友子さん

リニューアルした「旅館 きん藤」。6代目の石川克正さん(左)と妹の友子さん

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 旧中山道沿いの宿泊施設「旅館 きん藤」(深谷市本住町、TEL 048-571-1341)が移転リニューアルオープンして1カ月がたった。

畳にベットで寛げる空間を演出するシングルルーム(小旅籠)

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 江戸時代末期に中山道深谷宿の旅籠(はたご)として開業した同旅館。旅宿として疲れを癒やし、町の人が集う割烹(かっぽう)旅館としても親しまれてきた。6代目店主の石川克正さんと妹の友子さんが切り盛りする。区画整理に伴い4年前から移転計画を進め、2021年12月31日に旧施設の営業を終了。2023年9月1日、宿泊に特化した新施設に移転リニューアルオープンした。

 敷地面積は237平方メートル。木造耐火構造で、2~3人用、4~6人用の和室が並ぶ「大旅籠」(2階建て)と、シングルルーム21室の「小旅籠」(3階建て)の2棟建てになっている。全26室、最大60人まで受け入れる。

 「ちょうどいい 昔ながらの宿」をコンセプトに、ビジネスや観光、サイクリング、中山道歩き、スポーツ合宿や研修旅行など、一人客からグループ利用まで想定。割烹旅館として営んできた料理長が腕を振るう夕食と朝食は1階の食事会場「だいにんぐ」でお膳で提供。ドリンクコーナーには緑茶、ほうじ茶のほか、地元深谷に縁のある「ドトールコーヒー」を用意する。夕食後22時までコワーキングスペースとして利用できる。

 オープンから1カ月がたち、出張で訪れるビジネスマンや団体客などの予約がある。克正さんは「小旅籠は畳にベットでくつろげる空間としておひとりさまに、大旅籠は夫婦、家族、グループで利用がある。木のぬくもりを感じられる空間が好評いただいている。ビジネス利用のお客さまからも休暇で来たようだと声がある」と話す。友子さんは「1年8カ月の休業期間があったが、オープンを待ってたよというお客さまの声が本当にありがたい。改めて利用いただくお客さまに支えられていると感じる。気を引き締めて接客していきたい」と意気込む。「深谷に来てくださった方に魅力を伝えたい。いつでも案内できるのでお待ちしている」とも。

 10月1日から、コワーキングスペースとして館内1階の「だいにんぐ」(50席)を開放。無料のドリンクやWi-Fi、電源タップを備える。克正さんは「お仕事はもちろん、試験勉強、空き時間に資料作りなど、試しに使ってみてほしい」と話す。

 宿泊料金は、シングルルーム1泊=7,810円~(朝夕食付き)。コワーキングスペースの営業時間は10時~17時。利用料金は2時間=500円、2時間以上=1,000円。

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