忍城(行田市本丸)敷地内にある池に色とりどりの花を浮かべて飾る花手水(はなちょうず)企画「大水面花」が11月15日、始まった。
水面に浮かべた大小14の円形枠、和柄模様の装飾品や色とりどりの生花を配置
忍城内にある最大全長約11メートル、広さ約50平方メートルの池の水面に浮かべた大小合わせて14の円形枠の中に、和柄模様の装飾や色とりどりの生花を配置した同企画。地元の生花店が週に一回の頻度で入れ替えを行う。
行田八幡神社で水鉢に花を浮かべて参拝者にひと時の癒やしを提供しようと2020年から始まった花手水は、前玉神社や忍城跡をはじめ、商店街や地域の民家にも広がり、毎月開催する2週間のイベント「行田花手水week」に発展した。
市は11月、12月の花手水ウイークに合わせて、花手水をさらに盛り上げるきっかけづくりと花手水のまちをもっと花づくしにする試みとして、「日本遺産×花手水『忍城下・花手水タウン~花と光に浮かぶワンダーキャッスル~』」を企画。11月18日と12月2日に参加者がちょうちんを持って市内を練り歩くイベントや、アートレーザーマッピング、忍者ショー、人力車やキッチンカー出店などを展開する。大水面花は期間中常設展示する。
展示初日のこの日は、郷土博物館や忍城址で、スマホを手に撮影したり身をかがめて水面の花を眺めたりする旅行者や地元民の姿があった。犬を連れて大水面花を撮影していた女性は「散歩コースでたまに通る道。花が好きで忍城の花手水もよく見に来ている。大水面花はSNSで知った」と話す。県外から訪れたという別の女性は「花手水を見に毎月来ている。池に浮かべるのも迫力があってすてき。立派な花ばかりで見ごたえがある」とほほ笑む。
市商工観光課の滝田智弥さんは「忍城の池では初の試み。今月18日と12月2日にはライトアップも行うので、多くの方にご覧いただきたい。行田市地域が一体となって取り組んできた花手水を知っていただけたら」と話す。「準備中ちょうど菊花展を開催していて、出展者からぜひ使ってほしいと花を提供していただいた。大水面花には実際に賞を取った菊も入っている」とも。
12月14日まで。