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行田・足袋蔵に「花手水絵」 「花が変化する」と話題に、借り主募集も

時期によって変化する花手水絵。浮き玉には「隠れ行田ネタ」が描き込まれていることも

時期によって変化する花手水絵。浮き玉には「隠れ行田ネタ」が描き込まれていることも

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 行田市水城公園近くにある足袋蔵「行田窯建物」(行田市佐間)で現在、「花手水絵(はなちょうずえ)」展示が行われている。

夜の花手水絵。「行田花手水week」1月は1月31日まで。2月は1日~14日と続く

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 花手水絵は、約50センチ四方の小川和紙に小さな円を丸く描き花手水(ちょうず)の花に見立てた作品。行田市が毎月開催している「行田花手水week」に合わせ、新作発表も兼ねて「花手水絵」を窓に飾っている。展示は、所有者の木虎文子さんが「まちの中心から少し離れているが、ここまでわざわざ足を運んでくれる見学者がいる。常駐していないので生花の花手水は難しいが、少しでも楽しんでもらいたい」と思いついた。

 見る時期によって絵が変わっていくのが特徴。行田花手水ウイーク期間中、小さな円を丸く描いた絵、花手水に「浮き玉」が浮かび上がる絵、花が開き「開花」する絵、と約5日ごとに変化する絵が楽しめる。木虎さんは「絵を飾るだけではつまらないので、生花に水替えをする代わりに絵に筆を加える事にした」と話す。キキョウ、忘れな草、クリスマスローズ、梅の花など季節に合わせて描いているという。SNSでは「絵の花手水、良いですね」「先日見た時から変幻してる」「クリスマスのオーナメントのようで綺麗」「少しずつ変幻する花手水絵」(原文ママ)と話題になった。

 行田窯建物は2017(平成29)年、行田市の日本遺産構成文化財(建造物)に登録された木造2階建ての足袋蔵。行田市教育委員会によると、「穂国足袋(ほこくたび)」の商標で知られた荒井八郎商店の足袋原料倉庫で、昭和初期に建設されたものと伝えられているという。以前は陶芸工房として活用されていたが、2017年に閉鎖。木虎さんが所有者となった。「これまで改修しておらず外も中もボロボロ。賃貸物件として借り主を募集したが契約まで至らなかった」と振り返る。2022年、木虎さんは「安全に次の時代に残していきたい」と私財を投じて改修。「物件を使いたいという人が現れればうれしい」と話す。

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