自家焙煎(ばいせん)のコーヒー店「河原町珈琲店」(熊谷市河原町、TEL 048-511-2988)がオープンして1カ月がたった。
荒川公園近く、静かな住宅街にある同店。「新しくて懐かしい店」「物思いにふける場所」「ひとりで本を読みたくなるカフェ」をコンセプトに、学生時代、部活の先輩後輩だったという長野哲也さんと川島健司さんが合同で開いた。長野さんは「2人ともコーヒーが好きで、学生の頃からいつかコーヒー店を開きたいと考えていた。1人では心細いが2人ならできると話がまとまった」と話す。
木目の映える平屋建ての店内には、テーブルとベンチをリメークしたという曲線を描くカウンター、濃い色のインテリアを配置し、ゆったりと落ち着いた雰囲気を演出する。店舗面積は約12坪、カウンター6席、テーブル5卓10席を設ける。
提供するのは深いりコーヒー。スペシャルティコーヒーを自家焙煎し、ネルドリップで1杯ずつ抽出する。店内カウンターの背面には、リチャードジノリやロイヤルコペンハーゲンなど、「長年コツコツと集めてきた」カップとソーサーが並ぶ。
メニューは、ストロングタイプで深くトロっとしたコクと苦み甘味の「オリジナル・スペシャルティ・ブレンドUN(アン)」(580円)、優しい苦みと甘み、香る余韻の「オリジナル・スペシャリティ・ブレンドNEUF(ヌフ)」(560円)、お勧めのシングルオリジンのほか「カフェ・オレ」(620円)、紅茶、アルコール類も用意。チョコレート専門店「ショコラティエ・アヌーク」(熊谷市筑波)とコラボした生チョコレートとブレンドコーヒーのセット「パニエ」、ヘーゼルナッツチョコとアーモンドチョコとブレンドコーヒーのセット「バル」(以上、830円」、ケーキもそろえる。
オープンから1カ月がたち、徒歩や自転車で訪れる人もあり、1人で来店して窓際の席でゆっくり本を読む人や、「いつもの(コーヒー)」とカウンター席で会話を楽しむなじみ客もついた。
長野さんは「2人共通のこだわりは、酸味が少なく苦みがある深いりコーヒー。効率の点からネルドリップで入れる店は少ないが、コーヒー文化を支えてきた歴史があり、うま味が出てまろやかな味わいになるネルドリップにもこだわりたい」と話す。「ほっと一息ついて、ゆっくり過ごしてもらえれば」とほほ笑む。
営業時間は11時~19時。日曜・水曜定休。