「渋沢栄一翁が関わった企業 百社一首」が6月30日、深谷市内で販売される。
表に各企業のロゴマーク、裏は渋沢栄一翁との関わりを解説する絵札。サッポロビールの読み札は「北の国から東京へ ラベルの星はいちばん星に」
深谷市出身の実業家・渋沢栄一が7月3日、新一万円札の顔として登場することを記念して深谷市と埼玉工業大学、たつみ印刷(深谷市上敷免)がコラボ企画した同商品。
きっかけは渋沢栄一翁の新一万円札発行に向けた新商品開発。埼玉工業大学人間社会学部情報社会学科本吉裕之研究室の学生11人が、新紙幣の肖像画となる地元の偉人・栄一翁の業績を表現する商品として開発プロジェクトを立ち上げ、製品化に取り組んだ。
商品は、絵札と読み札に分かれた66組合計132枚のカード。絵札は渋沢栄一翁が設立や育成に関わった企業の中からプロジェクトに賛同する66社のロゴマークが表に、裏は各企業と渋沢栄一翁との関わりを解説。読み札は学生が考えた各企業と渋沢栄一翁との関係を表現した一句を添える。外箱の題字「百社一首」には渋沢栄一翁直筆の文字を使い、デザインは「論語と算盤(ろんごとそろばん)」がモチーフ。絵札、読み札にはそれぞれ解説文が付く。
本吉裕之准教授によると、近代日本経済の父として知られる渋沢栄一が関わった500社以上の企業の中で、現存しているのは約180社という。学生たちは企業へ連絡して電話で話を聞いてもらったりメッセージを送ったりするところから取りかかり、「渋沢栄一翁との関わりを表現した読み札」を作成。ロゴマーク提供してもらうなど企業の担当者と何度もやり取りを行いながら製作を進めた。
プロジェクトメンバーの1人は「アポイントを取る、調べる、リストを見ていく中で、自分が想像していた以上の業種に携わっていた渋沢栄一さんの偉大さを知った。企業との関わりを通じて多くのことを学んだ」と話す。「企業名だけでなくロゴにしたというのがこだわったポイントの一つなので、かるた遊びの感覚で、難しく考えずに遊んでもらい、それぞれの企業の特徴を知ってもらえたら」とも。
当日は「日本煉瓦製造・ホフマン輪窯6号窯公開イベント」で販売会を行い、学生たちが店頭に立つほか、「道の駅おかべ」「道の駅はなぞの」、深谷商店街連合会内協力店、たつみ印刷販売特設サイトでも販売する。
価格は1セット 2,750円。収益は全て深谷市の「ふっかちゃん子ども福祉基金」に充てる。