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熊谷でランタンイベント グリーフケア団体が主催、CFで支援呼びかけ

熊谷ランタン実行委員会のメンバー。左から広報担当の横山典子さん、代表の山中晴与さん、ボランティアの川岸彩加さん。「わかちあいの会」は、大切な人を亡くした人同士で悲しみを語り合い、共感することで心理的喪失との和解を目指している

熊谷ランタン実行委員会のメンバー。左から広報担当の横山典子さん、代表の山中晴与さん、ボランティアの川岸彩加さん。「わかちあいの会」は、大切な人を亡くした人同士で悲しみを語り合い、共感することで心理的喪失との和解を目指している

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 「熊谷ランタンイベント」が10月5日、上之雷電神社(熊谷市上之)で行われる。

熊谷ランタンイベント会場の上之雷電神社。ランタンの打ち上げにはCFから参加チケット(ランタン1個で4人まで参加可能)を事前購入する

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 主催は、市民活動団体「グリーフケア・サポートくまがや あめのちはれ」の有志メンバーを中心に立ち上げた実行委員会。

 同団体の活動のきっかけは、代表の山中晴与さんが母親を自死で亡くしたこと。「自死遺族として自助会に参加して、自分の気持ちを話すことで気持ちが軽くなり、初めて一人じゃないと実感できた。グリーフケアは身近な人との死別や離別により悲嘆に暮れる人が、その悲しみから立ち直れるよう支援すること。このような会を自らの手で開催したいと月に1度、参加者同士が語り合う『わかちあいの会』を始めた」と振り返る。

 2023年7月に始めた「わかちあいの会」は徐々に参加者が増えている。参加者からは「気持ちを外に吐き出すことで苦しさから救われる」「亡くなった人の声が聞きたい。もう一度会いたい」などの声があったという。山中さんは「もう会えない大切な人を思う時、空を見上げる。亡くなった人は星になるイメージがある。思いを込めた手紙を天に飛ばすことで、思いを届けることができるのでは」とランタンイベントを企画した。

 当日は、大切な人へのメッセージを書いた折り紙をランタンに付けて、100個のランタンを天に放つ予定。メッセージ折り紙はランタン回収後にたき火で焼くという。山中さんは「書いたメッセージが手元に残ると思いが届いていない気持ちになる。おたき上げの火を見つめて心の整理ができて、気持ちに区切りがつくのでは」と話す。

 実行委員会は現在、クラウドファンディングサイト「キャンプファイヤー」で支援を呼びかけている。目標額は80万円。山中さんは「リターンにランタン打ち上げの参加券を入れたのは、グリーフケアを必要としている人がこれだけいると知ってほしいから。死別でなくて離別を経験した人、ペットロスの人など、思いを天まで届けたい人に参加してほしい」と呼びかける。

 開催時間は15時~18時。ハンドパンの演奏、コンテンポラリーダンス、エイサーなどのパフォーマンスのほか、ビーガンカレーや焼き菓子、おむすび、ハンバーガー、窯焼きピザなどの飲食販売も行う。入場無料。

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