![2今年1年をかけて20周年イベントを企画する予定。情報は公式サイトとSNSで発信する](https://images.keizai.biz/kumagaya_keizai/headline/1738931854_photo.jpg)
熊谷市の地域情報発信拠点「太和屋くまがや館」(熊谷市筑波、TEL 048-521-4625)が2月1日、オープン20周年を迎えた。
現在、先着順、数量限定で記念のオリジナル瓦せんべいを進呈している
1824(文政7)年に材木商として創業した大和屋が、創業180周年を記念して社会貢献を目的に開設した同施設。熊谷女子高校隣の大和屋駐車場内にある2階建ての建物で、赤茶色の切妻屋根が目を引く。施設内1階は地域のイベント情報や店舗情報などが閲覧できる無料のコミュニティースペースを備える。2階は会議やセミナー、カルチャースクールとして貸し出し利用できる広さ約11.37坪の大会議室と約3.75坪の小会議室がある。
これまで、絵画や書、写真などのギャラリー展示やチャリティーコンサート、カルチャースクールなど、地域住民の交流や学びの場として親しまれてきた。「くまがや館から熊谷を元気にしよう!」を合言葉に人々が集まるカルチャースクールは現在、ヨガ、編み物、フルート、ギター、水彩画など20講座を開講。20年続く講座がある一方、「少人数から講座を始めたい」という講師のスモールスタートの機会にもなっているという。
同施設主催イベントは、地元の祭りを盛り上げる「うちわ祭写真コンクール」やクールシェア、2021年に終了した「熊谷チャリティーウォーク」、企業と大学と行政が協働するNPO活動情報の発信などさまざま。くまがや館運営スタッフの小幡岳さんは「開設当初は『民間の公民館』として地域へ周知しようと大和屋の名前は冠さずに運営していた。利用者の口コミや紹介で徐々に広まり、コロナ禍前は年間約2万人が利用、カルチャー教室は40講座を数えるにぎわいだった。現在は月平均約300人、年間1万人の利用がある。名称変更で『大和屋くまがや館』となったが地域社会貢献の目的は変わらない。名前は知っていても入ったことがない方にも気軽に利用してもらいたい」と話す。
同施設は1月13日、来館20万人を達成。20万人目は20年前からカルチャースクールで水彩画を教えている講師だった。
くまがや館スタッフで、同社運営の非営利コミュニティーサイト「くまがやねっと」取材記者でもある「なべさん」は「2011年からスタッフとして関わり、一番印象に残っているのは熊谷チャリティーウォーク。東日本大震災の被災地へ義援金を届けようと市内を歩くイベントで、回を重ねるごとに参加者が増え最大800人近くが集まった。くまがや館が集合場所だった際は、近所の方や学生たちが募金だけでもと来てくれたことが心に残っている」と振り返る。「祭りなどの行事だけでなく活動団体や人物取材を通じて、多くの皆さんに熊谷のことを教えてもらった」とも。
現在、施設内1階で「くまがや館20周年のあゆみ展」を開催。時系列で20年間の歩みを振り返る資料や写真を紹介し、来場者には先着でオリジナル軍配せんべいを進呈している。なべさんは「地域の皆さんと共に歩んできた歴史を感じられる貴重な機会。この節目となる展示を通じて、多くの方々に「太和屋くまがや館」の魅力と役割を再発見してもらえたら」と話す。
開館時間は9時~17時30分。水曜定休。展示は2月28日まで。