
航空自衛隊ブルーインパルス機の一般公開が4月9日、熊谷基地(熊谷市拾六間)で始まった。
一般公開は、水曜・土曜の週2回通年で行う。展示しているのは、3代目ブルーインパルス機(1996年~)となった国産機種「T4」。1998(平成10)年には長野五輪開会式に参加した。2018(平成30)年に退役すると聞きつけた同基地がもらい受け、2024年10月に松島基地(宮城県)から陸送。熊谷基地で組み立て直され、今年2月に現在の展示場所である基地正門から約100メートルの場所にお目見えした。
熊谷基地広報室によると、ブルーインパルスは東日本大震災の被災地やコロナ禍に医療従事者を励ます目的で飛行するなど、日本国民に希望を与える象徴的な存在として自衛隊内外で認識されている。機体展示は「自衛隊の活動を広く知ってもらいたい」「熊谷基地は駐屯地(陸上自衛隊)ではなく、空自であると地域の人に知ってもらいたい」と企画した。
公開2日目の4月12日には80人の来場者があり、家族連れを中心に茨城県や東京都など遠方からも大勢の人が訪れ、熱心に質問する人も見られたという。「安全上の理由から普段は近づくことはできない航空機の間近で、機体の下方からも撮影できるなど通常では考えられない体験ができるのが特徴」と広報室の幸田あや室長。「展示を通して自衛隊の活動への理解を深め、地域との交流を促進できれば」と期待を寄せる。夜間はライトアップも行わっており、敷地外からも見ることができる。
水曜・土曜の公開時間は13時30分~14時。見学希望者には、運転免許証やマイナンバーカード、学生証などの身分証明書を提示してもらう。受付時間は13時15分~13時50分。天候条件により急きょ公開中止とする場合もある。ゴールデンウイーク期間中の公開は5月4日のみ。