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熊谷の「みんなの家」でこども食堂 毎月恒例で地域の協力も

店舗前でこども食堂の看板を手にする大野さん

店舗前でこども食堂の看板を手にする大野さん

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 熊谷の市街地を流れる星川そばの食堂「みんなの家」で8月28日、毎月恒例のこども食堂が開かれる。

 同店は市内在住の大野千加子さんが開いた店。福島で東日本大震災を経験し「何かしたい」と石巻へ何度も足を運んだという大野さん。月日がたち、行き来するのが難しくなってきた頃、「熊谷でも何かできないか」と2016年6月より有志を募って同店で「こども食堂」を開催するようになった。「誰でも気軽に来られて、みんなで食事ができる場所を」をモットーに、子どもから大人まで誰でも一緒に食卓を囲むことができる。大人は1食200円。高校生までは無料。

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 食材は地域の協力や寄付によって賄われる。お米を提供してくれる人、自宅にあった調味料を分けてくれる人、頂き物を「おすそ分け」と持って来てくれる人もいる。県内フードバンクやSNSで活動を知り、協力したいと物資を送ってくれる企業もあるという。

 食堂が開催される日、大野さんは午前中に協力してくれる農家を回って食材を集め、昼ごろに集まった食材を見てメンバーと一緒にメニューを決める。食堂開店の16時までに全ての食材を割り振り、調理できるよう皆で話したり担当分けするなどして準備する。「その日に頂いた食材は、日持ちするものを除き基本的には使い切るようにしている」と大野さん。来てくれる参加者を予想し「足りないよりも多めに」と毎回6品以上が並び、余ればみんなで分け合う。食品添加物や化学調味料は極力使わず、ダシは昆布と鰹で取る。塩分も控えめに薄味を心がけるという徹底ぶり。

 毎回増減はあるものの平均20組以上の親子や一人暮らしの人の参加がある。大野さんは「普段は酢っぱいものを食べない子どもが『酢の物が食べられた』と話してくれたり、お母さんから『作り方を教えて』と言われたり、いつもにぎやか、参加者同士の交流も楽しみにしてくれている。一人よりもみんなで食べる食事の方がおいしいはず」と話す。「体は毎日の食材で形成され、人間をつくるから毎日の食は大切。今日の食は明日の命だと思う。血液の流れやリンパの流れなど運動も食事も継続することで大きな力となる」とも。

 大野さんは「手伝ってくれるスタッフが常時10人位いる。出欠も時間も決まっていないが、来られる時間に来てもらって、調理したり何か手伝ったりしてくれる。その時間を共有することが重要だと思う。早めに帰る人にも食事して感想を話してから帰宅してもらう、みんなで作った食事だから」と話す。「私は場所を提供しているだけ。集まってくれるスタッフみんなが素晴らしく恵まれている。食堂のために『何かしたい』というみんなの思いに支えられて続けてられている」とも。

 開催時間は16時~19時。

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