
期間限定営業のガーデンカフェが9月6日、熊谷市指定名勝の回遊式庭園「星溪園」(熊谷市鎌倉町)にオープンした。
星溪園は、明治初期に造られた庭園。園内には星川の源流となる「玉の池」を中心に星溪寮(せいけいりょう)、松風庵(しょうふうあん)、積翠閣(せきすいかく)の建物3棟があり、茶会など地元の文化交流拠点となっている。
ガーデンカフェは、熊谷市が2023年、地域住民や民間企業、学生を含む「星川」に関わりの深い人からの意見や要望を募りまとめた計画「星川将来ビジョン」の一環で行う社会実験。市民の「星溪園って入ってもいいの?」「茶道で使う場所かと思ってた」「名前は知っていても訪れたことがない人が多い。誰でも散策できることをアピールした方がいい」という声を受けて、「街の新たな目的地」にしようと企画した。市商業観光課の森田志津子さんは「これまで主にお茶会でしか使われていなかった星溪園を、より親しみやすい場所として活用し、街中のにぎわい再生を促進したい」と説明する。
カフェメニューは、コーヒー、カフェラテ、抹茶ラテ、チャイ、フレッシュジュース、熊谷農業高校で採れた梅を使ったソーダ(以上580円)、ソフトクリーム(450円)、ケーキセット(1,250円)をはじめ、座敷席で提供するコーヒーコース(「アイスコーヒー」、「ミルクコーヒーとケーキ」、「とっておきのパナマゲイシャとクラフトチョコレート」の3品。事前予約のみ3,850円)も用意する。テラス席として、園内「松風庵」の建物前に縁台やテーブル席を設けるほか、隣接する「積翠閣」の建物内も利用可能。日本庭園を眺めながらドリンクやケーキが楽しめる。
「玉の池」では、営業中の毎時0分と30分から10分間、雲海ミストが池面を覆い幻想的な雰囲気を演出する。カフェメニューを監修する「ホシカワカフェ」(熊谷市星川)店主の鈴木洋介さんは「庭園のすぐ近くで生まれ、子どものころから親しんできた。大人になってからは、妻や子どもたちと散歩に来ていた。この場所がカフェだったらいいねと以前から話していたので、今回のカフェ実現は感慨深い」と話す。
営業時間は10時~16時。月曜定休。9月15日は営業、9月16日、22日、29日は休園日のため休み。10月26日まで。