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熊谷女子高校で献血の大切さ伝える講演会 命の重みを学び、誰かを支える力に

「献血は16歳からできる、まずは体験してみてほしい」と話す大谷貴子さん。大谷さんは全国の病院の病室にWi-Fiを普及する活動も行っている

「献血は16歳からできる、まずは体験してみてほしい」と話す大谷貴子さん。大谷さんは全国の病院の病室にWi-Fiを普及する活動も行っている

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 埼玉県立熊谷女子高校(熊谷市末広)で11月28日、献血の大切さを伝える講演会が行われた。主催は、災害救護や防災訓練、献血推進など地域の福祉活動に取り組む「熊谷市赤十字奉仕団熊谷分団」。

熊谷女子高校多目的室で開かれた献血の大切さを伝える講演会の様子

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 地域と学校が協働し、健康や安全、奉仕の精神を育む「学校協働新規事業」の一環として、同校生徒保健委員の研修会に合わせて行われた。38人の保健委員に加え、PTAや奉仕団員など17人が参加した。

 講師を務めたのは、全国骨髄バンク推進連絡協議会副会長の大谷貴子さん。25歳で白血病を発症し、骨髄移植を受けて克服した自身の体験を基に、命の重みと支え合う力を話した。闘病を通じて当時まだ知られていなかった骨髄移植を学び、英語の文献を読み込み、日本に骨髄バンクを設立するために130万人の署名を集めた経緯を紹介。「行動すれば夢はかなう」と呼びかけた。

 また、輸血に支えられた自身や、32歳で亡くなっためいが胃がんの治療で輸血を受けた際のエピソードを挙げ、「人が人から救われる瞬間」に心を打たれたと述べた。「健康で献血ができるのは選ばれた人。誇りを持って生きてほしい。年齢を問わず血液を必要とする人はたくさんいる。まずは体験してみてほしい」と促し、献血は16歳からできることにも触れ、若い世代に行動のきっかけを伝えた。

 質疑応答では、生徒から「献血の条件」や「白血病を告げられた時の気持ち」に関する質問が相次いだ。2年の生徒は「血を抜くのが怖い気持ちがあったが、大谷さんの話を通して行動を起こすことの大切さと献血の重要性を改めて痛感した。勇気を出して一歩踏み出したい」と話した。

 熊谷分団長の近藤隆子さんは「地域と学校が力を合わせ、生徒が奉仕の精神を育む機会になってほしい」と話す。副分団長の松本りつこさん、分団役員で県議会議員の鈴木理裕さんも参加し、鈴木さんは「献血は見えない誰かの命を支える深い意味を持っている。若い世代と命の話を共有したいとの思いから企画した今日の命の重みを学ぶ講演が、いつか人を支える力になることを願っている」と話す。

 熊谷市赤十字奉仕団は市内に熊谷、妻沼、江南、大里の4分団を擁し、地域住民と共に福祉と命の尊さを伝える活動を続けている。

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