台風19号で河川の決壊など、大きな被害に見舞われた東松山市でボランティア支援が始まった。
大型で非常に強い台風19号の豪雨や強風により、東松山市では市内を流れ都幾川、九十九川、新江川の越水や決壊で、葛袋地区や下唐子地区、石橋、あずま町、早俣、毛塚地区などで浸水被害があった。県内で初めて特別警報が発令された今回の台風、被災者は270世帯を上回る。
同市社会福祉協議会は東松山市災害ボランティアセンター(東松山市松本町、TEL 0493-23-1251)を開設、消防団や学生団体などに加え、10月15日に個人ボランティアの受け付けを開始。希望者は同センターで申し込み、被災者のニーズとマッチングすれば、泥出しやゴミ片付け、家財整理などの支援に向かう。センターの担当者は「1人で行動することはなく、必ず2人以上で支援の希望人数によりチームで動いてもらう」と話す。15日10時現在、ボランティアの案件数はおよそ38件だがセンターにはひっきりなしに電話が鳴り、今後さらに増えることが予想される。
下唐子地区で床上浸水した住民は「初めての経験で分からないことばかり。床上の場合はまず床板を剥がして床下に入り込んだ泥を出す作業が必要なことも知らなかった。近所も同じように被災しているので少しでも手伝ってもらえたらありがたい。今日で4日目。台風の翌日から親族の力を借りて休みなく動いて来た。疲れも感じているがなんとか頑張りたい」と話した。
葛袋地区などでボランティアを続ける「チーム東松山」の松本浩一さんは「軽トラを持っている人はゴミの運搬を、力に自信のある人は泥出しを、炊き出しや本や家の中のものを外に出す手伝いを、とそれぞれに自分が出来ることをすればいい。比較的軽作業の案件もある。270世帯の被災者、水害対策として膨大な作業があるのは間違いない」と話している。「まだまだ手つかずの家もある、ニーズを把握することも急務」とも。
ボランティア受け付けは9時~10時、13時~14時。