熊谷周辺地域でビーガンなど菜食主義に対応する店をまとめた冊子「熊谷ヴィーガン・ベジタリアン・グルテンフリー・ラクトースフリー・レストランマップ」が現在、配布されている。
熊谷ヴィーガン・ベジタリアン・グルテンフリー・ラクトースフリー・レストランマップ
ラグビーワールドカップや五輪開催をきっかけに、「食の多様性」の認識を深めたいと熊谷市内在住の有志4人が製作した。
小麦粉に代えて米粉を使う店や牛乳に代えて豆乳やアーモンドミルクを使う店、事前予約で動物由来の材料を入れないルーを提供する店など、熊谷市周辺でアレルギーを持つ人に向けて、グルテンや乳製品や卵などのアレルギーに対応できる店19店を掲載。一筆描きのイラストが目を引く15センチの正方形折りで、広げるとA3サイズになる。
店ごとに「ビーガン」「ベジタリアン」「グルテンフリー」「ラクトースフリー」「オーガニック」の食材使用マークを記載。食べられる物に丸をつける欄を用意し、日本語が読めない場合でも使いやすいよう工夫した。メンバーは「海外からの観光客もマップを見せることで伝わり、店舗スタッフとのコミュニケーションが円滑になれば」と期待する。9月下旬に各掲載店を中心に配布したところ1カ月足らずで無くなり、今月2000部の増刷を決めた。配布した市内ホテルのスタッフからは「海外からのお客さまに聞かれ、マップがあって助かった」と声があった。
親子でグルテンアレルギーを持つメンバーは「外食時に食べたい物が食べられないストレスを抱えており、周囲にも同じように困っている人がいた。子どもにアレルギーがあると分かっていても、アレルギー対応可能な店を探すのが大変で、結局アレルゲンを食べさせてしまっていたと聞く。対応できる店を知ってもらえたら」と話す。
ベジタリアンのメンバーは「菜食主義や食物アレルギーがある人のレストラン選びをサポートすることで、熊谷地域を住みやすく訪れやすい町にする『食のバリアフリー』を実現したい。肉を食べる人も食べない人も、ストレスフリーで外食を楽しめるまちづくりができれば」と意気込む。「今後はベジタリアンメニューの開発協力やみそ造り、しょうゆ造りなど食育イベントなども開催していきたい」とも。