埼玉県内外から約300の企業や団体が参加する展示会「さいたまの中小企業力さいしんビジネスフェア2021 ~彩・発・見!ひと まち 出会い~」が5月10日、オンライン会場で始まった。
中小企業の販路拡大や業種・地域を超えたビジネスマッチングを目的に2015(平成27)年から埼玉縣信用金庫(本店熊谷市)が隔年開催している展示会。これまで会場で企業ブースを設け開催していたが、新型コロナウイルス感染症拡大防止と、ウィズ・コロナ時代の新たな価値創出の両観点から「ニューノーマル(新常態)」の提案として、オンライン会場とリアル会場の双方で開催する。
オンライン会場「さいしんビジネスフェア2021チャンネル」の出展ブースには県内外から約300の企業や団体が出展。特設サイト内バーチャルブースにPR動画や会社案内のPDF、商材、商談ポイント、商談したい業種など掲載する。Zoomでの商談申し込みに対応するほか、リンク先のオンラインショップで商品販売も行う。
オンライン会場に出展した熊谷の「花堤」は和菓子「五家宝」を原材料から一貫生産する食品製造会社。担当の中條裕介さんは「オンラインで全国へ発信できるのが魅力だと思い出展を決めた。画面上で気兼ねなくご覧いただき興味を持っていただければ。これまでは接点のなかった業種の方ともご縁が広がるチャンスと期待している」と話す。熊谷広域圏からは権田酒造(熊谷)や梅林堂(熊谷)、マルツ食品(深谷)、山下牧場(深谷)、野川染織工業(羽生)などが出展。南河原スリッパ南河原商工会も出店している。
同信用金庫の齋藤邦裕地域創生部長は「(特設サイト内のバーチャルブースについて)単なる事業者の羅列ではなく、ウェブサイトにブースを構築することによりイベント感を演出した」と新常態(ニューノーマル)を意識した機能を説明。「県内には優れた地域資源がたくさんあり、特に食品関連については併設のECサイト『さいしんオンラインショップ』も通じてPRしていきたい」と意気込む。
6月9日に予定するリアル会場では100の企業や団体が出展し、県発の技術や製品・サービスを実体験できる展示会を開催。ライブ配信も行う予定。
オンライン会場設置は6月30日まで。