熊谷市の中心市街地を流れる星川周辺のまちづくりを行う「熊谷まちなかモール委員会」が12月10日、持続可能な「まちづくり」を行うためのワークショップを行った。
アズ熊谷「KUMAGAYA PLACE HALL」で行われたワークショップ
中小企業庁の「商店街等における課題解決のための専門家派遣及びワークショップ(令和3年度外部人材活用・地域人材育成事業)」支援事業。「人と店を誘致するためのプラットフォームづくり」をテーマに4人の専門家を招き、参加者らは「事業作り」や「ブランド構築」「空き家対策」について具体的なアドバイスを受けた。
多治見まちづくり(岐阜県多治見市)の小口英二社長は「昔は多治見に近隣から買い物に来ていたが、今は名古屋に行ってしまっている。どうにか多治見に行きたいと思えるような事業を作った。複合施設の『ヒラクビル』や『カフェ温土』などは、地域を巻き込みながら女性目線で事業を構築している。熊谷でも消費者目線での事業を展開するべきだ」と指摘。離島地域に特化したコンサルティングチーム「離島総合研究所」の上田嘉通さんは「地域事業では『面白いを共有』できる人と取り組みを行うべき。熊谷の事業を考える上で『根っこに何があるのか』を設定し『面白いを共有』できる人と思い切って取り組んでいくべき」と話した。
参加した星川通中央親交会の市川眞吾会長は「商店街の課題を再確認したと同時に今後のヒントをもらった。課題は山積みだが、1つずつ実行に移していきたい」と話す。熊谷まちなかモール委員会の酒井啓次会長は「今回の事業を踏まえ、団体が協力して一つ一つ実行していく」と中心市街地の活性化に向けて意気込む。
今回のワークショップで「事業づくり班」は内部連携協議会を作り、道路や駐車場、広場の利用を委託しまちづくりの資金源を捻出することを決め、「星川ブランドづくり班」は近隣に新しくできたマンションを中心にアンケートを実施し、結果を基にペルソナ像を設定し、中心市街地で活動する団体とビジョンを共有すると決めた。「空き家対策班」は建築士の若手団体「A.A.O」と商店街などが連携して物件開拓、相談会・見学会を実施し街の盛り上がりをつくるとした。2022年4月以降、具体的に活動するという。