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熊谷・「腕時計の組み立て教室」に小中生参加 地元店が企画

「腕時計の組み立て教室」で文字盤に好きな世界に1本だけのオリジナル腕時計を製作するワークショップ。小学4年生~中学生が参加した

「腕時計の組み立て教室」で文字盤に好きな世界に1本だけのオリジナル腕時計を製作するワークショップ。小学4年生~中学生が参加した

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 時計・宝石専門店「タニダ」(熊谷市鎌倉町)が8月2日、「腕時計の組み立て教室」を開いた。

プロと同じ道具「キズミ」を付けて部品を観察する参加児童

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 世界に1本だけのオリジナル腕時計を製作するワークショップ。同店の谷田卓也社長は「子どもたちの時計離れを実感し、時計を身に付ける習慣や時間意識を持ってほしいという思い、そして日頃お世話になっている地域への恩返しとして企画した」と話す。昨年に続き2回目。

 当日は3回のワークショップに各回10人ずつ、合計30人の小中学生が保護者と一緒に参加。時計について学び、途中工具を使ったゲーム、クイズ大会も挟みながら、文字板に好きな絵を描き、針を取り付け、バンドを選んで時計を完成させる工程を体験した。

 シチズン時計の組立士とスタッフがサポートし、実際の時計製造と同様の精密な作業も体験した。特に針の取り付け作業では、針と針、針と文字盤の間隔が300~600ミクロンという極めて狭い空間で、針が平行になるよう慎重に作業を行う必要があった。「100ミクロンは0.1ミリ。300ミクロン、400ミクロンは0.3ミリ、0.4ミリだから1ミリの半分以下」と説明を受け、参加者は組立士が使う専用道具を使い、真剣なまなざしで慎重に作業していた。

 参加者は「すごく楽しかった」「時計について知らなかったことを知れた」「作品のデザインは最初から決めていたわけではなく、描いてみて決まった」などと話し、発見を楽しんでいる様子が見られた。時計の歴史に関する学習では、機械仕掛けの時計から電池式、ソーラー式、電波時計への進化、日本製時計の品質の高さや修理の可能性について説明を受けた。

 谷田さんは「子どもたちの笑顔が特に印象的で、親子の絆や共同作業の楽しさも生まれ、見ている側も元気をもらえるようなイベントになった」と振り返る。「かつて地域には30軒ほどの時計店があったが、現在では2軒にまで減少しており、時計店自体の存在が知られていない現状もある。今後も地域に密着し、時計やジュエリーをより身近に感じてもらうための活動を続けていく」と意気込む。

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