
「第16回ピンクリボン・デーinくまがや 星川イルミネーションピンクリボンライトアップ」が10月11日、熊谷市の星川で始まった。主催はNPO法人くまがやピンクリボンの会。星川エリアマネジメント、星川夜市実行委員会、妻沼聖天山歓喜院、熊谷市医師会が共催した。
「第16回ピンクリボン・デーinくまがや 星川イルミネーションピンクリボンライトアップ」点灯式の様子
10月のピンクリボン月間に合わせ、乳がんの検診受診率向上とがんの早期発見・早期治療の大切さを広めようと行っている啓発活動の一環。同団体ではこれまで、熊谷駅舎などで同ライトアップを行ってきたが、今年初めて星川をイルミネーションで飾り、同日開催の「星川夜市」と初コラボする。
点灯式では、来場者のカウントダウンで 星川が一斉にピンク色に包まれ、川面にイルミネーションの光が映り広がると、来場者から歓声が上がり拍手が起こった。イベント会場の星川広場川床では、点灯式に合わせてフルート演奏やダンスパフォーマンスのステージイベント、市内中学校の保健委員、協賛企業をゲストにトークセッション、特設ブースでオリジナルピンクリボングッズの販売、最新型乳がん触診モデル体験を行った。川沿いでは約200個のルミナリエバッグを並べて「キャンドルナイト」を行い、同団体のがん教育「生命の授業」を受けた市内全中学校の生徒らが描いたメッセージがキャンドルの光で浮かび上がった。
今年、同団体メンバーが2人亡くなった。1月に運営委員の根岸友香さんが46歳で、9月には同運営委員で熊谷市議会議員の中島千尋さんが55歳でなくなった。栗原代表理事は「彼女たちは最後の最後まで治療を諦めなかった。立派に生き切った。中島さんは市議としてがん対策のために、本当に最後まで奔走をしてくれた」と振り返る。「これからもがん検診への受診行動後押し、早期発見、早期治療のすすめ、サバイバー支援を継続していく」とも。
イベント実行委員長の羽賀登喜子さんは昨年から副実行委員長の中島千尋さんと一緒に星川イルミネーション企画を準備してきた。羽賀さんは「ピンクリボン活動は徐々に知ってもらえているが、検診率を上げるのは難しい。大勢の人が集まる夜市で啓発活動してはどうかと、星川でのイルミネーションを企画した。 (中島さんは)亡くなる2日前までこのイベントを心配していた。このライトアップを亡くなった2人にちゃんと届けられるか緊張していたが、皆さんのおかげで、たくさんの人にピンクの光を届けることができて、検診に行こうというメッセージを伝えられたと思う」と話す。「ピンク色の光は乳がん啓発カラーだけでなく、乳がんに限らず病と闘っている人の希望の光、支えるご家族の希望の光でもある。活動を通して『誰かを思う優しさ』や『生きている幸せ』を皆で分かち合えたら」とも。
点灯時間は日没~21時。10月31日まで。同団体では11月、「子宮頸がん啓発月間」として星川イルミネーションの色を変え啓発活動を行う予定。