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熊谷に事業承継・引継ぎ支援センターサテライトオフィス 地域で思いつなぐ

「相談内容によるが、お越しの際は決算書(3期分)をお持ち頂ければ」と話す石川さん(左)と鈴木さん(右)

「相談内容によるが、お越しの際は決算書(3期分)をお持ち頂ければ」と話す石川さん(左)と鈴木さん(右)

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 埼玉県事業承継・引継ぎ支援センター 熊谷サテライトオフィス(熊谷市末広、TEL 048-711-6326)がオープンして3カ月がたった。

埼玉県事業承継・引継ぎ支援センター 熊谷サテライトオフィスの案内チラシ

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 同センターは事業承継や事業引き継ぎの公的相談窓口で、さいたま商工会議所が経済産業省関東経済産業局の委託を受けて実施している。事業者の「何から始めたらいいのか分からない」「従業員に譲渡しようか第三者に譲渡しようか迷っている」「譲渡先を探している」「自社の価値を知りたい」「当事者間で売買に合意したものの手続きや進め方のアドバイスが欲しい」など、事業承継に関わるさまざまな相談に対応する。

 従来はさいたま市で相談を受けていたが、県北部地域の中小企業と小規模事業者のため、県の協力で熊谷サテライトオフィスを5月に開設した。同センター統括責任者の石川峰生さんは「遠方であることから、相談に来ることが難しい方もいたと思われる。近くなったことで、気軽に相談してもらえるようになった」と話す。

 事業内容は事業承継・引き継ぎ(親族内、役員・従業員、第三者)の課題解決に向けたアドバイスと情報提供、事業承継診断・事業承継計画の策定支援、事業引き継ぎにおける譲受・譲渡企業を見つけるためのマッチング支援など。経営者保証解除に向けた支援も行っている。

 相談は無料。手続きに関わる書類作成など必要に応じて専門家支援を利用する場合は別途費用が発生する。石川さんは「事業承継といえば大企業のM&Aをイメージする人が多いと思うが、夫婦で開いている店、家族経営の事業所など、事業承継や事業引き継ぎは本当にさまざまな形がある。譲渡する側にも譲渡される側にも良い形で、地域の店、事業者を残したい」と話す。「事業者の思いや地域とのつながりを大切に受け継いでくれる人材を探したい。地元で後継者を見つけたいという思いにも応えたい」と力を込める。

 3カ月がたち、紹介で相談に訪れる事業主や「将来を見据えてどんな方法があるのか聞いておきたい」という人などがあり、問い合わせも徐々に増えているという。サブマネジャーの鈴木将史さんは「秘密厳守で相談に当たるので安心してほしい。事業承継のための公的相談窓口が身近にあることを知っておいてもらいたい」と話す。

 受付時間は9時~17時。土曜・日曜・祝日定休。電話(048-711-6326)、ファクス(048-711-6378)、またはメールで事前予約が必要。

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