熊谷妻沼展示館(熊谷市妻沼東、TEL 048-588-2044)で6月10日から、21回目となる「妻沼切り絵作品展」が始まった。
同展は日本切り絵協会に所属する岡村靖之さんがアドバイザーを務める妻沼切り絵同好会と、近隣公民館で活動する切り絵同好会の会員が出展する作品展で、約60作品が集まる。
切り絵は白黒に染め分けた下絵を黒い紙に固定し、不要な部分を切り抜いて絵を作り上げる絵画の手法。
20年前、岡田さんが近隣老舗百貨店の創業100周年を祝う企画に「妻沼聖天山の八景」を出展したのがきっかけで「切り絵」に注目が集まり同会を立ち上げた。当初は4人足らずだった会員数は現在約25人。定期的に行う作品展や同地域「手作り市」への参加で輪を広げてきた。
岡村さんは現在市民大学の講師を務め、同会では構図の取り方や下絵、切り方などをアドバイスしている。「色が付いてカラフルな『切り絵』も見掛けるが、私たちが求めるのは白と黒のコントラストの妙。個性のある絵を描いてほしい」と話す。「『誰かに見せる』という気持ちで作品作りをすることは上達への近道」とも。
同展では切り絵体験コーナーも用意。作業時間は約30分で誰でも参加できるため小学生から大人まで毎回人気だという。参加無料。
同会会長の安藤達雄さんは「切り絵に興味がなくても進めるうちに夢中になってしまう人が多い。持ち帰って飾ると『自分で作った』という良さがさらに分かるのでは」と参加を促す。
開館時間は9時~17時(最終日は15時まで)。月曜休館。今月18日まで。