循環社会をつくるための意見交換会「みんなの未来の交流会」が2月19日、熊谷市市民活動支援センター(熊谷市曙町)で行われた。主催はハチドリくらぶ。
同グループは身近な疑問や課題解決のために自分たちができることを少しずつ行動する市民活動グループ。以前から生ごみを堆肥化する「段ボールコンポスト講座」を開催し、ゴミを減らす活動を県内各地へ広めてきた。2021年から、できた堆肥を活用するために借りた畑「循環農園 みんなの畑」で野菜作りに取り組んでいる。意見交換会は、グループ代表の嶋田照子さんが「段ボールコンポストで生ごみを堆肥に、その堆肥を農地に還元し生産物を収穫する。この大きな循環社会をつくりたい」と開いた。
当日は3人のゲストスピーカーを迎えて事例紹介を行い、質疑応答、意見交換を行った。参加者数は40人。
コンポストアドバイザーの白倉俊也さんは「循環農園は僕にとってテーマパーク」と農園の楽しみを紹介。地球温暖化防止活動推進センタースタッフの依田悦子さんは「緑の支店づくり」と題して、街に緑が増えると二酸化炭素の削減、温暖化防止につながる。荒川の清掃活動を通して、市民活動は行政を巻き込んで一緒に活動すると大きなことができると説明した。行田ゼリーフライ研究会会長の松井秀二さんは「地域の創り方とつなげ方」を紹介し「市を変えられるのは市民の力だと思う。行田市民も一緒に活動して行けたら」と協働を呼びかけた。
意見交換では「市民活動団体の運営資金調達」「会員の高齢化に伴い若者を勧誘する工夫」などについての質問があったほか、大学生から「市民活動より面白いことが(世の中には)あふれている。それを上回る面白さを提供しないと参加しない」「ゲーム性を持たせたらどうか。腰を上げて始めるまでが大変だから」などという意見が出た。嶋田さんは「若い人の本当の声が聞けた。開いてよかった。来月には農園も始まる、大きな循環社会をつくるまでやることがたくさんある」と笑顔を見せる。