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「熊谷うちわ祭」開催へ 建造100年記念屋台巡行も

7月20~22日に開催される「熊谷うちわ祭」(2019年)

7月20~22日に開催される「熊谷うちわ祭」(2019年)

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 熊谷の夏の風物詩「熊谷うちわ祭」が7月20~22日、市中心部で開催される。

建造100年を迎えた「彌生町区」の屋台。新しく背面の「見返り幕」を製作

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 「熊谷うちわ祭」は江戸時代から続く八坂神社大祭。熊谷次郎直実や素戔嗚尊の人形が立ち上がるなど豪華絢爛(けんらん)な山車や屋台が、にぎやかな熊谷囃子(ばやし)を鳴らしながら市街地を練り歩く。

 毎年7月20日から3日間行い、75万人以上の人出でにぎわう。新型コロナの影響で2020年から2年間は神事のみで巡行などは中止した。昨年は規模を縮小して行い、今年は4年ぶりに従来に近い形で開催する。

 見どころは、全12基の山車と屋台が横一列に並ぶ熊谷駅北口での「初叩(たたき)合い」(20日)、それぞれの町内を巡行して御仮屋に参詣し、国道17号熊谷市役所入口交差点で扇型に並ぶ「巡行祭」(21日)、最終日夜にお祭り広場で行う「曳合(ひっかわせ)叩合い」「年番送り」(22日)など。各所で山車や屋台を引き合わせる「引き合わせ叩き合い」も行う。

 今年は例年より早く各地区でおはやしの練習が始まり、熊谷駅構内に祭りの紹介パネルを設置。熊谷駅前、星川、お祭り広場、市役所前などに献灯の明かりを灯すなど祭り準備が進んでいる。

 16日は、「彌生町区」が、建造100年を迎えた屋台の記念巡行と奉告祭を行った。2015(平成27)年、熊谷市有形民俗文化財に指定された同屋台は大正13年に製作。現在市内で完全な形で残存する最古の屋台とされる。同町区では今年、100年を記念して屋台背面の「見返り幕」を新しく製作。記念巡行で初披露した。栗原弘総代長は「100回目の祭りを迎え、改めて次代へ保存継承の責任を感じている。良い時も悪い時もあったはずだが、屋台を作り守って来た先人たちの心意気を受け継いで次の100年へ、大切に、長く使っていけたら」と話す。

 記念巡行を見に来た地元夫婦は「おはやしの音色が聞こえるとつい外に出たくなる。いよいよ始まるなという感じ。今年は通常開催で、やっと熊谷の夏が戻ってくる」と目を細める。屋台前で号令をかけ、手綱を引いていた若者は「小さい頃からずっと祭りに関わってきた。100年の節目に気が引き締まる。100年前から皆が大事に使ってきた屋台をこれからも大切にしていきたい」と力を込める。

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