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行田に「おむすび山光」 親しみ感じる味で笑顔に

店主の山本光子さんと店頭に並ぶおむすび

店主の山本光子さんと店頭に並ぶおむすび

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 おむすびと総菜のテイクアウト専門店「おむすび 山光」(行田市旭町7、TEL 090-1696-1178)がオープンして3カ月がたった。

(前列右から)しゃけ、焼きおむすび、のりのつくだ煮。(後列右から)しそおむすび、すっぱ梅、うなぎおむすび

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 実家が鮮魚店という店主の山本光子さんは「子どものころから白米が大好き。母親が仕事の合間につくってくれるシャケやタラコのおむすびは格別だった」と話す。食べることも作ることも好きで、長く飲食業に携わっていた。

 出店のきっかけは2021年、近くで会社を経営する夫から「周辺にスーパーがなく困っている高齢者が多い。光子さんの得意な料理を生かして店を開いてみてはどうか。光子さんも地域の人も喜ぶことをしてほしい」と背中を押されたという。山本さんは「白米のおいしさを引き出せるおむすびと経験を生かせる総菜をつくり、好きなことで地域の人を笑顔にしたい」と夫の会社の目の前に店を出すと決意し、4月24日にオープンした。

 使う米は「あらい農産」(長野)の「コシヒカリ」。同社の新井順子さんは「あらい農産では安全性の高い米づくりを目指し、玄米ではなく籾貯蔵で古米化を抑えている。コシヒカリは冷めてもおいしい米」と話す。山本さんは米と水の量に細心の注意を払い、ガス釜や土鍋で炊く。看板メニューはシャケのおむすび。シャケは調理後、骨を取り除いて身をほぐし塩で味を調える。山本さんは「店名の『山光』には、名前の略称だけでなく、山の形のおむすびが光り輝くようにという思いを込めた。具材にはひと手間かけ、おむすびは手のひらでやさしく包み込むようにふわっと握る。食材は、市内のものを中心に中学生の息子と娘に食べさせて安心なものを基準に選んでいる」と話す。

 おむすびのメニューは、シャケ、すっぱ梅、のりのつくだ煮、自家製こんぶ、自家製おかか、自家製ネギミソ、ツナマヨ(以上180円)、焼きおむすび、しそおむすび(以上200円)、うなぎおむすび(250円)など約50種類。日替わりで1日約10種類を店頭に並べる。「ごった煮」「さっぱりサラダ」(以上200円)「煮込みハンバーグ」「鶏団子酢」(以上300円)「鶏のからあげ」(400円)などの総菜も日替わりで販売。オードブルや弁当の注文にも対応する。

 山本さんによると、オープンから3カ月がたち、高齢者をはじめ、子連れの親子、サラリーマンなど幅広い層の来客があるという。地元の高齢女性客の一人は「暑くて三食作るのが大変なので、テイクアウトできると助かる。おむすびの塩加減が絶妙で、米は夏バテ防止になり疲れにくい身体(からだ)にすると聞いた」と山本さんに声をかけ、常連客の一人は「『ごった煮』が特に好きで毎日来ている。おむすびも総菜もちょうどいい量で、夫婦でお昼が楽しみになった」と話す。山本さんは「オープンから3カ月がたち、ようやく余裕もでてきたので『のりのつくだ煮』や『大葉おむすび』などの商品開発も挑戦したい。店内を調理場が見える空間にしたことで、お客さまに安心感や親近感を抱いてもらえると感じる。今後も顔の見える距離でお客さまを笑顔にできるおむすびを提供したい」と話す。

 営業時間は11時~16時。日曜、月曜定休。

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