企画展示「第14回自然科学展 昆虫たちの世界」が7月22日、熊谷市立熊谷図書館(熊谷市桜木町)3階の美術展示室で始まった。
毎年、小中学生の夏休みに合わせて開催している企画展示。今回は昆虫学者や同好者が運営する私設の昆虫館「大越昆虫館」(加須市)と共催で、同昆虫館所蔵の昆虫標本箱143種類を展示する。
展示では、熊谷市内で観察できるチョウなどの標本展示から、世界各地のカブトムシ、クワガタムシのほか、色鮮やかで、きらびやかな色彩を放つチョウや甲虫も紹介。壁には「チョウとガのちがい」「ハチ・アブのからだ」「カブトムシの一年」など解説文を掲出する。近隣で被害が拡大している特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」や、農作物に被害を及ぼす害虫も展示。人の暮らしに関わる昆虫の存在を学ぶことができるという。
取材した25日には、県立自然の博物館学芸員の半田宏伸さんが、「ハチの不思議な生態 意外と知らない?ハチの多様性」をテーマに講演。36人が参加した。同展を企画した学芸員の蔵持俊輔さんは「自分たちの住むまちにも、身近にたくさんの昆虫が住んでいることに気付いてほしい。海外の珍しい昆虫も展示しているので見に来てもらいたい」と話す。
誰でも自由に利用できるスタディースペースを展示室に用意。昆虫関連の本を閲覧できる。パンフレットに掲載したクイズに全問正解すると、記念品を進呈する企画もある。会場を訪れた男性は「展示物の撮影ができるのがいい。こんなに標本数が多いとは思わなかった」と驚いていた。
同図書館の開館時間は9時~17時。月曜、8月4日は休館。8月31日まで。