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行田「昔ばなし」語り部の会が小学生対象に講座 「聞く」テーマに

昔話の琴の弾き語りを聞く子どもたち

昔話の琴の弾き語りを聞く子どもたち

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 地域の昔話を伝える団体「忍の行田の『昔ばなし』語り部の会」が7月29日、ものつくり大学(行田市前谷)で市内の小学4~6年生15人に講義を行った。

昔話を熱演する語り部

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 全5日間で知的好奇心を刺激する学びの機会を提供する「子ども大学ぎょうだ」の一環。「昔話を聞こう」をテーマに、語り部の会が、春日神社(行田市谷郷)にまつわる神様の子ども好きを伝える「春日さまと子どもたち」と、思い合う男女と蓮をめぐる悲恋の話「古代蓮の里物語」を披露、琴の弾き語りを熱演した。

 行田の昔話を口承で伝える同語り部の会。会員が小学校や市内観光所などで出前公演を行うほか、継承者育成の「語り部養成講座」も開いている。同会の平井ユリ枝代表は「子どものころに昔話を聞くことで行田の歴史や民話を知り、郷土愛を育むことにつながる。今回は子どもたちに親しみやすい昔話を選んだ」と話す。

 昔話を聞いた子どもから、「行田の昔話は初めて聞いた。春日さまが怒った理由が想像していたのとは異なり驚いた」「琴の音色が綺麗で物語の世界に引き込まれた」「琴は教科書で見たことはあったが、本物を見てやってみたいと思った」「いろいろな行田の昔話を知れてよかった」などの感想があった。講義後半を担当した行田市民大学の今村武蔵理事長は「郷土のことを好きになるには、地域を知ることが大切。地域のことを知らない大人も多い。子ども大学での学びは行田について興味をもつきっかけになる。行田の昔話は81話もある。語り部の会の公演を聞きに行ってみよう」と呼びかけた。

 教育委員会の金子秀行さんは「子ども大学では、小学校では学べないさまざまな体験を行田の特色を生かした内容で提供している。昔話を聞いた子どもたちが静かに聞き入り、想像以上に内容を理解しているのに驚いた。今後も活動を継続させ、市内の多くの小学生に参加を呼びかけていきたい」と意気込む。ものつくり大学の福地克美さんは「今回、語り部の会と子どもたちのために配置を工夫した。大学は小学校と環境もルールも違う。大学での学びを肌で感じてもらえたら」と話す。

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