老舗料亭「寿司(すし)忠」(小川町大塚、TEL 0493-72-0018)で10月1日、シベリア音楽を体験するイベントが行われた。
地元松岡醸造の日本酒「帝松」の吟醸酒かすを使ったパンナコッタとコーヒー
1910(明治43)年創業の「寿司忠」と同町出身で「トゥヴァ民族音楽」演奏家の澤田香緒里さんがコラボレーションした「まちゼミ」の企画。第6回小川まちゼミの講座「老舗料亭で味わう癒しのシベリア音楽」として町内外から広く参加者を募集し開催した。
当日は料亭の一室を演奏会場として開放。参加者らは初めての音楽に興味津々で異国の歌や音色に酔いしれた。民族衣装を身に着けた澤田さんは演奏前後にプロジェクターでロシア連邦トゥヴァ共和国の風景を映し出し、遊牧民の暮らし、歴史、文化、人々の生活や音楽との関わり、楽器の特徴などを説明しながら3曲を披露。独特な歌唱法で演奏するホーメイ・イギル・トゥヴァ民謡を披露した。
参加者からは、「どうやって音を出しているのか」「なぜ興味を持ったのか」などトゥヴァに関する質問が飛び交い、「初めての音楽で衝撃的」と興味津々の様子だった。演奏の合間には、地元松岡醸造の日本酒「帝松」の吟醸酒かすを使ったパンナコッタとコーヒーが供され、参加者は演奏を聴きながらティータイムを楽しんでいた。
澤田さんはテレビドラマやCMなどで使われている楽器「口琴」も披露。「面白い音で子どもにも人気がある。親子で参加できる口琴体験もあるので参加してもらえれば」と呼びかけた。
「寿司忠」館内ツアーも行われ、かつて大宴会が行われた広間や懐石料理「四代目おまかせコース」を提供している専用個室など、普段は入ることのできないエリアを見学。寿司忠4代目店主の田中将仁さんは「まるで旅行したような気分と料亭のスイーツを楽しんでもらえたと思う。料亭は普段触れる機会がなかなかないので、イベントを通じてお越し頂き感謝申し上げたい」と話した。澤田さんは「私自身心地よく演奏させてもらった。非日常なひとときを味わっていただけたのでは」と話していた。
同講座は10月14日にも予定。15日、21日には「親子で楽しもう!不思議な楽器口琴の音色」を行う予定。申し込みは電話で受け付ける。