「第1回田んぼでタグラグビー大会」が6月16日、熊谷市立妻沼南小学校(熊谷市弥藤吾)西側の田んぼで開催された。主催は熊谷市ラグビーフットボール協会。
タグラグビーは、腰に付けた2枚のタグを取ったり取られたりしながらボールを持ってゴールラインを目指すゲーム。タックルやスクラムのなど体が接触するプレーは禁止している。市内のラグビーフットボール振興とともに農業への理解を深め、農業人口を育てたいと企画し、田植え前の水田に作ったフィールドで開催した。ゲーム終了後には、田植えの準備となるトラクターでの「代かき、ドローンでの消毒散布を実演、田植えの説明も行った。
同協会スタッフによると、グラウンドではなく田んぼを使ったタグラグビーは、2015(平成27)年から全国各地で開催されているという。開会式には、熊谷ラグビースクール、熊谷工業高校出身で1996(平成8)年にイングランドから日本へタグラグビーを持ち帰った東海大学体育学部教授の勝田隆さんが出席し、子どもたちに向けてタグラグビーの魅力を話した。
試合には、年間を通してタグラグビーの練習に励んでいる市内小学3~6年生の6チーム50人が参加。5人1チームで前後半各5分の熱戦を繰り広げた。前日に水を張ったという水田は、さらっとした泥でコンディションも良く、子どもたちは元気よく水しぶきを上げながら走り、転んで笑い合い、ダイビングトライに歓声を上げるなど楽しむ様子が見られた。参加した子どもたちからは「グラウンドでのタグラグビーとは違って、田んぼでは一歩一歩足を上げるのも走るのも疲れたけれど良い体験ができた」「田んぼに入るのは初めてで貴重な経験」「飛び込むトライが楽しかった」「田んぼでこんなこともできるんだと思った」などの感想が寄せられた。
「地上でのトライはボールを置くだけだが、田んぼでは危険なくスライディングもできるので、日頃とは違ったダイナミックで勇敢なプレーが多く見られて良い試合だった」と校内から児童5人が参加すると共に参加者らにシャワー設備を提供した同小学校の大谷裕紀校長。同協会の廣瀬功理事は「子どもたちから良い感想が聞けてうれしい。もっとタグラグビーを盛り上げて、来年以降も田んぼでの大会への参加者を増やして続けていきたい」と話す。