熊谷出身の映画監督・代島治彦さんのドキュメンタリー映画「ゲバルトの杜 彼は早稲田で死んだ」が7月5日、シネティアラ21(熊谷市筑波、TEL 048-599-2222)で上映される。
1972(昭和47)年に早稲田大学で起きた学生リンチ殺害事件を扱い、ドキュメンタリーと短編劇を組み合わせて表現した同映画。思想の違いから相手を攻撃し、集団リンチで死なせてしまう事件を引き金に「内ゲバ(内部ゲバルト)」がエスカレートし、当時100人以上の若者が命を落とした戦後の学生運動末期が舞台。原作は樋田毅著「彼は早稲田で死んだ」。
「犠牲者たちが発する『生きろ』という祈りのイメージを込めた」と代島監督。「人間の本質に潜む暴力や支配について考えさせる内容になっている。あの頃、青春時代を過ごした私と同世代の人たちはもちろん、今の若者たちに観てほしいし、考えてほしい」とも。
熊谷で生まれ育った代島さんは早稲田大学卒業後、広告代理店勤務、雑誌編集などを経てテレビ番組や映画制作に携わってきた経歴を持つ。熊谷へは4年前に移り住み、農業の傍ら映像作品を作っている。熊谷での1週間上映は、より多くの地元の人に見てもらおうと企画した。
上映は10時10分~、6日・7日は14時30分~。7月11日まで。7月7日は映画上映後に代島監督と富岡前熊谷市長のトークショーを行うほか、ティアラ21ビル館内の「パブリックカルチャー 純喫茶と酒場」でアフターパーティー(会費=3,000円)を行う。アフターパーティー参加申し込みは同店(TEL 048‐598-6111)で受け付ける。