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行田で「一日市長体験」 中学生が模擬決裁、記者会見も

市長室で模擬決裁を行う一日市長ら

市長室で模擬決裁を行う一日市長ら

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 中学生の「一日市長体験」が8月23日、行田市役所(行田市本丸)で行われた。

市長室で模擬決裁書に押印する一日市長。2億円の水道料金補助、1億円の忍城改修工事にGOサインを出した

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 子どもたちの市政への関心や理解を深め、郷土愛を育むことを目的に、市政施行75周年記念事業として企画。事前応募で集まった市内の中学生8人が「一日市長」に就任し、行田邦子行田市長が「一日市長」をサポートした。

 就任式で委嘱状を手渡された8人は、早々に市長、副市長、各担当部長がそろった模擬庁議へ出席。行田市独自の子育て支援や教育、新しい雇用の創出、交通インフラの整備など、消滅可能性自治体として取り組んでいる施策と現状、これからの計画などの事業説明を受けて、それぞれの意見を話した。「子どもの英語教育について、発音に偏りはないか、講師はネイティブか」「留学支援の制度は」「学校再編後、一校当たりの児童数規模はどのくらい」など教育に関する質問や企業誘致、都市計画に関する質問も出て、各担当が回答した。

 市内企業訪問、ランチミーティングを挟んで、午後からは市長室で公務を体験した「一日市長」。模擬決裁では1億円の忍城改修工事、2億円の水道利用料補助に押印し、1億5,000万円を見込む観光事業には、「本当に必要か」「行田タワーにバンジージャンプはいらないんじゃないか」と苦言を呈して見直しを求めた。途中、人事課長が市長室を訪れ、実際の公務に対応する一幕もあった。

 一日を通じて市長の仕事を垣間見た8人の「一日市長」は、メディア6社が集まった記者会見で感想を発表。「市長の仕事は大変だと実感した」「貴重な経験だった」「市長になったら、行田市をもっと活気ある街にしたい」「交通の便を良くしたい」「若者が楽しめる場所を増やしたらいい」と改善案を話す。一方、「行田市には歴史的な建造物や豊かな自然があり、住みやすい」「魅力がたくさんある。もっと広めたい」「街の人は温かい。優しい人が多い」など地元の良さを挙げる声もあった。

 行田市長は「行田はいい街、住みやすいという一日市長の皆さんの言葉に私自身がエールをもらった。日々の市政運営では、市民の皆さんにとって適切な判断なのか、今行わなければならない事業なのかと考えながら行っているが、今現在はもちろん、中学生の皆さんが大人になった時に地元を誇れるよう、10年後、20年後、30年後を見据えて、皆さんと一緒に行田を盛り上げ、さらに魅力ある街にしていきたい」と話す。

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