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江戸時代から続く行田在来枝豆「さきたまめ」販売始まる 20日間限定

行田在来青大豆の枝豆「さきたまめ」。青みがかっているのが特徴

行田在来青大豆の枝豆「さきたまめ」。青みがかっているのが特徴

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 行田在来枝豆「さきたまめ」の販売が埼玉県内のスーパーなどで10月4日に始まった。

1年間でわずか20日間程度の収穫。行田在来枝豆「さきたまめ」を作る「行田豆吉クラブ」のメンバー

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 栽培が難しく1年間のうち20日間程度しか収穫できない行田在来青大豆の枝豆「さきたまめ」。生産団体「行田豆吉クラブ」代表の小松裕幸さんによると、以前は「行田在来枝豆」「あぜ豆」などと呼ばれており、約300年前の江戸時代から栽培していたという。「市場に出ている枝豆より収穫まで期間が長く、倒れやすい、収穫しにくい、など手間はかかるがおいしく、田んぼのあぜを強化する目的もあって、農家が代々自家用で栽培していた」と話す。

 時代と共に栽培農家は減少したが、地元農家と行田市、埼玉県が協力し2007(平成19)年から栽培を再開。2023年に行田豆吉クラブが「さきたまめ」に名称を変更し、そのおいしさを県内外に広めている。現在生産者は8人、作付面積は約200アール。高品質のものだけを出荷するために収穫期間を限定し、風味が落ちる前に収穫をやめる。昨年に続き、今年も約5トンの出荷を見込む。

 小松さんは「枝豆の旬はもともと10月だが、暑い夏に合わせて早く育つように品種改良されてきた。さきたまめは、一度も品種改良せず約300年守ってきた在来種。お盆の頃に開花して、その後50日かけてようやく枝豆になる。収穫までの期間が長い分、食味がいい。次世代にも伝え残していきたい」と話す。「今年、市内14の郵便局で予約販売を受け付けたところ数日で完売した。地域で認知されてきていると感じている。さらなるブランド化と全国的な知名度向上を目指したい」とも。

 埼玉県内のイオンや市内直売所、「観光物産館ぶらっと♪ぎょうだ」「さきたまテラス」、オンラインショップなどで取り扱う。

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