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熊谷でオペラ「カルメン」 小中高校生や市民がプロと共演

オペラ「カルメン」の稽古に集まった出演者ら

オペラ「カルメン」の稽古に集まった出演者ら

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 熊谷の小中高校生と市民合唱団が国内外で活躍する音楽家と共演するオペラ「カルメン」の公演が12月15日、熊谷文化創造館さくらめいと(熊谷市拾六間)で行われる。主催は熊谷出身でバリトン歌手の原田勇雅さんが代表を務める芸術集団「ムジカルダ」。

稽古の様子。演出家の辻さんと熊谷少年少女合唱団のメンバー

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 2021年から「熊谷の年末は、オペラを!!」を合言葉にムジカルダが主催する「熊谷オペラ」は、国内外で活躍するオペラ歌手や演奏家、演出家を招いて毎年演目を替え、公演してきた。「参加できるオペラ」として、年々参加人数が増えている。今年は熊谷オペラ市民合唱団、熊谷少年少女合唱団のほか、熊谷高校と熊谷西高校の生徒の70人が参加し夏以降、練習を重ねてきた。出演者全体は過去最多の90人に上る。

 演出家を入れた稽古初日には、舞台に見立てたフロアで立ち位置を確認したり、目線や振りなどを調整したりした。主役のカルメンや他の出演者との初顔合わせにもなった。「歌と演技、覚えることがたくさんあるけど頑張りたい。オーケストラも入るので、見どころ聴きどころ満載だと思う」と話すのは熊谷少年少女合唱団小学生団長で小学6年生の桂山源太さん。「フィオーレ」(中学生以上)団長の関音葉さんは「演出の動きが加わってさらに気持ちが入った。歌だけでなく表情や動作、演技の部分も見てほしい」と話す。熊谷オペラ市民合唱団団長の斎藤昌美さんは「初めて本格的なオペラに挑戦するが、緊張というより期待と好奇心でいっぱい。素晴らしい出演者の皆さんと同じ舞台に立てることを楽しみたい」と目を輝かせる。

 ビゼー作曲のオペラ「カルメン」は、自由な恋と情熱に生きる女性カルメンを取り巻く人々との物語。カルメンが登場する場面の「ハバネラ」や華やかな「闘牛士の歌」など、誰もが一度は耳にしたことのある名曲に乗せて、自由奔放なカルメン(鳥木弥生さん)と花形闘牛士のエスカミーリョ(原田さん)とは対照的に、運命に踊らされるドン・ホセ(土崎譲さん)と婚約者のミカエラ(小林瑞花さん)をも巻き込む愛と死、運命のドラマを届ける。指揮・演出は辻博之さん。「陰と陽の対比を描きたい」という。全4幕をフランス語で上演し、字幕のほかプロジェクションマッピングを展開する。

 原田さんは「名だたるキャスト、アーティストが集まった。初めての人には分かりやすく、オペラ好きの方にも満足してもらえるよう、高いクオリティーを保ちたい。合唱団のメンバーには、我々が楽しみながら、熱量を持って作品に向き合う姿を見てもらい、一つの作品を一緒に作り上げる喜びを感じてもらえれば」と話す。

 14時30分開場、15時開演。料金は全席指定8,000円。文化庁採択事業として小学生から18歳以下限定の無料招待席を用意する。

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