秩父鉄道(熊谷市曙町)は9月9日、SLパレオエクスプレスの復活から運行30年間の歩みを描いた絵本と記念乗車券を発売する。
イラストは『クリハラマリ』さん、柔らかな色合いが物語にぴったり。
今年度SL運行30周年を迎え、さまざまな記念乗車券を発売している同鉄道。同企画もその一つ。「夢とえがおをはこぶSLものがたり」として熊谷在住の「おいかわまゆみ」さんが文章を担当した。
作者のおいかわさんは同鉄道に約10年勤めた後、退職。絵本の良さをもっと多くの人に伝えたいと2016年、市内に「ゆめみる本屋さん」を開店した。赤ちゃん連れでもゆっくり商品を選べるような店舗づくりなど、絵本の魅力を広めるべく活動している。
優しく温かいことばと柔らかな色彩で描かれた絵本は、パレオエクスプレスとSLが大好きな少年が表情豊かに表現されている。おいかわさんは「30年というと子どもが大人になり親になる年月。2世代にわたってSLとの関わりを物語にしたいと思った。SL復活に携わった人や憧れのSLに乗った子どもたちをはじめ、整備員さんや駅員さんなど皆に見守られてきたSLを書いた」と話す。「ご縁があってツイッターで出会った『クリハラマリ』さんのイラストは物語のイメージにぴったり。クライマックスの場面は特に印象的に仕上がっている」とも。
販売内容は「ぼくはSLパレオエクスプレス」の絵本1冊と、SL型乗車券1枚(大人片道熊谷三峰口間950円・小人片道480円)のセット。価格は1,430円。秩父線の羽生、ソシオ流通センター、熊谷、武川、寄居、長瀞、皆野、秩父、御花畑、三峰口の各駅窓口で、9月10日以降は店頭でも販売する。
販売期間は12月31日まで(売り切れ次第終了)。