埼玉県ときがわ町の工房「手漉き和紙たにの」(比企郡ときがわ町桃木)で12月2日、和紙の原料であるコウゾの皮剥ぎから始める「手すき和紙の年賀状作り体験」イベントが行われる。
同地で古くから作られてきた手すき和紙。2014年にユネスコ無形文化遺産記載登録された「細川紙」の正会員として工房「手漉き和紙 たにの」を運営する手すき和紙職人の谷野裕子さんが指導する。
コウゾなどの天然素材を主原料とし、職人が一枚一枚丁寧にすき上げる地域の伝統工芸を一般の人にも伝えたいと谷野さんと同町地域おこし協力隊が企画した。
体験は紙の原料であるコウゾの皮むきと、コウゾを使い紙をすくところまでを通して行うため、昼食を挟んで完成までに半日をかける。和紙の年賀状10枚を持ち帰ることができる。対象は小学生以上。
同町地域おこし協力隊の大澤健さんは「和紙の原料を用意するところから紙をすいて年賀状を作るまで本格的に体験できるイベント。近年、和紙の原料を作る担い手が減り、原料の調達が難しくなっている問題など、楽しく和紙すきをしながら和紙について知識を深めるきっかけになれば」と話す。「伝統工芸士から教わる貴重な機会」とも。
開催時間は10時~15時。参加費は、大人=3,000円、中学生以下=2,000円(昼食付き)。メールまたは電話での事前申し込みが必要。